ボストン・セルティックスとロサンゼルス・レイカーズは、史上最多となるリーグ優勝17回を誇っている。言わずと知れたリーグ屈指の名門だが、元選手のギルバート・アリナスは、セルティックスの功績は主にNBA初期に手にしたものだと持論を展開している。

 セルティックスはボブ・クージーやビル・ラッセル、ラリー・バード、レイカーズはジェリー・ウエストやカリーム・アブドゥル・ジャバー、マジック・ジョンソン、コビー・ブライアントといった名だたるレジェンドを輩出してきた。

 ともに通算優勝回数は17回を数えるがセルティックスが最後にリーグタイトルを獲得したのはポール・ピアース、ケビン・ガーネット、レイ・アレンのビッグ3を擁した2007−08シーズン。一方、レイカーズはレブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスを中心に勝ち上がった2019−20シーズンが最後の優勝となる。

 2008年の優勝メンバー兼ファイナルMVPで、殿堂入り選手であるピアースは『Fox Sports 1』の番組『Undisputed』で、「俺たち(セルティックス)はレイカーズよりも先に18回目のチャンピオンシップを手にする。保証するよ。数年前(2020年)の(オーランドに設置されたバブルでの)ミッキーマウス・チャンピオンシップを制して、通算回数で追いついただけさ。ミッキーマウス・チャンピオンシップもカウントするつもりかい?」と、セルティックスがレイカーズよりも先に通算優勝回数のNBA記録を更新すると予想した。
  しかし、この主張に噛みついたのが元NBA選手のアリナスだ。アリナスは自身がホスト役を務めるポッドキャスト番組『Gil's Arena』で、「(レイカーズが)追いついた?正直に言えば、まず間違いなく、(セルティックスの)チャンピオンシップの95%はポール・ピアースが生まれる前(1977年)のものだ。1950年代に優勝した時のことを覚えている人が生きているかどうかさえわからない」と述べた。

 セルティックスは1957年に初優勝。その後、1959年から前人未到の8連覇を果たし、1968、69年にも優勝している。1970年代にも2回(1974、76)、名手バードが在籍した1980年代にも3回(1981、84、86)のリーグタイトルを獲得したが、その後は前述の2008年の優勝が最後だ。対するレイカーズは2000〜02年にシャキール・オニール&コビーの強力デュオで3連覇、2009、10年にもコビー&パウ・ガソルのコンビで連覇を果たしている。

 そういった背景もあり、アリナスは「ボストンのチャンピオンシップのレガシーはリーグが8チームだった時代に築かれたものだ。過去30年間、ボストンはバスケットボールの歴史において重要な存在ではなかった。ボストンの歴史は、偉大な選手がいて、傑出していた初期に築かれた。この30年、ボストンはどこにいた?優勝は1回だけだ」と主張した。

 さらに、アリナスは「ボストンの王朝初期を見ていた人のほとんどは生きていない。過去30年で言えば、レイカーズ(6回)だろ?サンアントニオ(スパーズ)が2番手(5回)、(ゴールデンステイト)ウォリアーズが3番手(4回)。君たち(セルティックス)はトロント(ラプターズ/1回)とタイだ。トロントは今、君たちよりも多くの自慢できる権利を持っている」と述べていた。

構成●ダンクシュート編集部

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