現地時間4月17日、バレーボールのイタリアリーグ/スーペルレーガで2023-24シーズン・プレーオフ3位決定戦の第1戦が行なわれた。男子日本代表の石川祐希が所属するレギュラーシーズン6位アリアンツ・ミラノは、同首位イタス・トレンティーノとアウェーで対戦し、セットカウント2-3(25-23、18-25、25-23、19-25、11-15)で惜しくも敗れ、黒星発進となった。

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 3位決定戦は、3勝先勝(5試合制)したチームが、リーグ3位の称号と欧州大会チャンピオンズリーグ(CL)の来季出場権を獲得。4位は今季にミラノが参戦した同CEVカップへ出場する。

 2シーズン連続で準決勝へ進むも、再び決勝の舞台に届かなかったミラノは、なんとしても前年の4位を超える成績でシーズンを終え、クラブ初のCL出場を叶えたいところだ。

 対戦相手の昨季王者のトレンティーノは、準決勝で2勝先勝して決勝へ王手をかけながら、高橋藍が所属するモンツァに3連勝を許して敗退。リーグ連覇は逃したが、今季のCLで決勝へ駒を進めており、その欧州最上位の大会へ連続6回目の出場権を死守したいはずだ。
  ミラノは、エース石川の対角を務めるブルガリア代表の大ベテラン、アウトサイドヒッター(OH)のマテイ・カジースキがレギュラーシーズン終盤に痛めた左ふくらはぎの故障を再発。昨季優勝に大きく貢献した古巣との初戦は欠場となり、そのポジションをキューバ代表の主将OHオスニエル・メルガレホに任せた。ほかの先発メンバーは、セッターのイタリア代表パオロ・ポッロを筆頭にこれまで通り、ミドルブロッカー(MB)がアルゼンチン代表アグスティン・ロセルとマルコ・ヴィテッリ(イタリア)、オポジット(OP)ベルギー代表フェレ・レゲルスを起用した。

 トレンティーノは、正セッターのイタリア代表リカルド・ズベルトリが、2月末に左手小指を骨折して手術を受け離脱。直近数試合でセット終盤に出場しているが、本格復帰へ向けてまだ調節中で、それまでプレー時間の少なかったアレッサンドロ・アクアローネ(イタリア)が司令塔を務めている。さらに、イタリア代表のアレッサンドロ・ミキエレットの同胞コンビ、ダニエレ・ラヴィアが腹直筋の負傷で欠場。代わって、同国出身のジュリオ・マガリーニが先発入り。ミドルブロッカー(MB)のスロベニア代表ヤン・コサメルニクとセルビア代表マルコ・ポドラシュチャニン、2022年にイタリア国籍を取得して近い将来に同国代表入りが見込まれる(パリ五輪は手続きが間に合わず見送り)ルクセンブルク出身OPカミル・リヒリツキで布陣を組んだ。
  第1セット、前半に最大4点のビハインドを負ったミラノは、ロセルのエース1本を含むサーブで点差を詰め、後半に石川が流れを変える。まずはブロックに跳ぶと相手の軟打を読み、空中で右手を伸ばして阻止し、さらに、味方のレセプションが崩れネット近くに上がったセットで、技ありのブロックアウト。これで逆転に成功した直後、今度はエースで21-19とリードを広げる。相手のタッチネットで訪れたセットポイントでは、好守でメルガレホのクロス弾に繋げ、試合を先行。石川はこのセットでなんと8得点を挙げる活躍を見せた。

 第2セットで、石川のサーブで中盤に劣勢を挽回したミラノだったが、相手の守備が上回りラリーを落とすなど、3度にわたり連続ブレークを許してこのセットを献上。第3セットは、開始直後からレセプションに苦しみ1-6でスタートする。点差が変わらないまま迎えた中盤、ポッロのエース1本を含むサーブを起点に巻き返しを開始して、石川のブロックアウトやエースで1点差。相手の誤打で僅かにリードして突入した終盤に22-22と追いつかれるが、20歳レゲルスのライト攻撃で再び一歩前に出る。続いて、膝の術後で復帰途中の主将MBマッテオ・ピアノのブロックが飛び出しセットポイント。1度回避された後、第1セットと同様、メルガレホのクロス弾で勝利に王手をかけた。

 第4セットに幾度もトレンティーノの背後へ迫ったミラノだったが、相手のサーブとブロックが立ちはだかり、終盤の3連続ブレークで突き放されてフルセットへ。
  最終セットは、7-8でコートチェンジの直後、石川のノールック弾で同点として反撃を狙う。ところが頼みの石川にレセプションとアタックでミス。ポッロにもサーブエラーが出て後退する。以降、石川がサーブで圧力をかけて好機を生むも、レゲルスがブロックに捕まるなどしてトレンティーノに逃げきられて初戦を悔しい黒星で終えた。

 石川は20得点(アタック15、エース3、ブロック2)を挙げ、プレーオフで3試合目となる20得点超えを記録したほか、ブロックで公式戦(欧州大会を含む)キャリア通算200本(201本)をマークした。レギュラーシーズンでは、1セットを奪うに終わり2敗を喫したミラノだが、その強敵を追い込み、勝利目前へ迫る戦いを見せた。エースの数は8本で2本のトレンティーノに差をつける一方、相手のブロックは16本(ミラノは7本)。試合最多24得点のレゲルスとチーム2位の石川の被ブロックはそれぞれ5本と課題も残った。

 第2戦は日本時間4月21日午前3時30分に開始予定。ミラノはホームで初白星に挑む。

構成●THE DIGEST編集部

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