現地時間4月29日(日本時間30日、日付は以下同)に行なわれたデンバー・ナゲッツとのプレーオフ1回戦第5戦に敗れたことで、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)のキャリア21シーズン目が幕を閉じた。

 レイカーズが王手をかけられて迎えたこの試合、“キング”は44分5秒のプレータイムでチーム最多30得点に9リバウンド、11アシスト、4スティールとあわやトリプルダブルの大活躍。しかしチームは第4クォーター残り4秒、ジャマール・マレーに決勝ジャンパーを決められ106−108で敗北、シリーズ成績1勝4敗となりファーストラウンド敗退が決定した。

 今季のレブロンは直近6シーズンでは最多となる71試合に出場し、平均35.3分のプレータイムで25.7点、7.3リバウンド、8.3アシスト、1.3スティール、フィールドゴール成功率54.0%、3ポイント成功率に至っては自己ベストの41.0%と、39歳にしていまだ衰えぬハイパフォーマンスを披露。プレーオフでもデイビスと並びチームトップの平均27.8点をマークし、チームを最後まで力強く牽引した。
  シリーズ終了が決まった第5戦後の会見で、レブロンはオフの予定についてこう話した。

「正直、ただ家族のところに帰りたいね。スケジュールを見ると、息子の1人はドラフトにエントリーするか、学校に戻るか決めようとしている。もう1人は今もAAU(アマチュア・アスレティック・ユニオン)でプレーしている。娘はバレーボールをしているし、妻も素晴らしいことをたくさんやってくれている。今は家族がすべてさ。それから数か月して、ベガスでの(アメリカ代表の)トレーニングキャンプに行くつもりだ」

 今オフは息子ブロニーの進路も含め、家族との時間を最優先すると語ったレブロン。しばらく英気を養った後、アメリカ代表のトレーニングキャンプに参加し、今夏に開催されるパリ五輪に向けて仕上げていくプランのようだ。

 ただ、この会見の最後、“キング”は気になる発言を残していった。「この試合がレイカーとしての最後の試合になるか?」と問われると、少し笑顔を見せながら「それに答えるつもりはないよ」と言い残し、会見場を後にしたのだ。
  レブロンの来季契約は、自らチームに残るか、それとも移籍するかを選べるプレーヤーオプション。そのため、今夏に契約を破棄し、完全FA(フリーエージェント)となって他球団へ移籍することもできる。

 あと数年は第一線で活躍できるほどのハイレベルなプレーを見せたものの、“キング”も来季中には40歳を迎える。シーズン中には「残された時間は多くない」と近い将来の引退を匂わせる発言もしていただけに、自身5個目のチャンピオンリングを手に入れるべく、すべての選択肢を視野に入れて去就を決めるつもりなのだろう。
  はたして来季、レブロンはどの球団のジャージーに袖を通すのか。キャリア22年目を迎える大ベテランとはいえ、移籍するとなればリーグの勢力図が塗り替えられるのは間違いない。ブロニーが入団したチームと契約するとの噂もいまだ根強いだけに、“ジェームズ一家”のオフの決断が、2024−25シーズンのNBAに大きな影響を及ぼしそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

【PHOTO】39歳を迎えても未だ衰え知らず!NBAの“キング”レブロン・ジェームズ特集!