江戸川乱歩生誕130年を記念して、「江戸川乱歩の美女シリーズ」全33作品がBS松竹東急(全国無料放送・BS260ch)にて、 4月7日(日)より毎週日曜昼15時30分から放送される(※5月より放送時間変更あり)。日本が誇る推理作家・江戸川乱歩の作品を映像化し、激しいカーチェイスや、事件の鍵を握る“謎の美女たち”の官能シーンなどが見どころとなる本シリーズ。今回は、「美女シリーズ」の中からいくつか作品をピックアップし、そのあらすじや見どころを紹介する。

■江戸川乱歩“美女シリーズ”全33タイトルが放送決定

1977年〜1994年にかけて、「土曜ワイド劇場」(テレビ朝日系)にて放送されていた「江戸川乱歩の美女シリーズ」。数ある江戸川乱歩作品の中から“大人向け作品”として映像化したシリーズで、天知茂さん演じる名探偵・明智小五郎が、あらゆる人物に変装して犯人を追い詰めていく。由美かおるやジュディ・オング、片平なぎさ、萬田久子、岡江久美子さんなど、様々な女優が“謎の美女役”として登場していることでも話題になった。

BS松竹東急で今回放送する「江戸川乱歩の美女シリーズ」では、全33タイトルを編成。「氷柱の美女」「浴室の美女」「死刑台の美女」「白い人魚の美女」「黒水仙の美女」「黄金仮面 妖精の美女」「宝石の美女」「悪魔のような美女」「赤いさそりの美女」「大時計の美女」「黄金仮面Ⅱ 桜の国の美女」「エマニエルの美女」「魅せられた美女」「五重塔の美女」「鏡地獄の美女」「白い乳房の美女」「天国と地獄の美女」「化粧台の美女」「湖底の美女」「天使と悪魔の美女」「白い素肌の美女」「禁断の実の美女」「炎の中の美女」「妖しい傷あとの美女」「黒真珠の美女」「妖しいメロディの美女」「黒い仮面の美女」「赤い乗馬服の美女」「日時計館の美女」「神戸六甲まぼろしの美女」「妖しい稲妻の美女」「明智小五郎の挑戦! からくり人形の美女」「明智小五郎の挑戦! みだらな喪服の美女」といったラインナップでお届けする。

■ド派手なアクションに美女の入浴シーン…見どころ満載のシリーズ

明智小五郎を主人公に据えた「江戸川乱歩美女シリーズ」。事件を推理し犯人を突き止めた明智が、時には変装をして犯人を追跡し、犯人の目の前で正体を明かし詰め寄るのがお決まりの流れだ。

長年にわたり放送された本作の見どころは様々だが、まず挙げるとすればドラマの“セット”だろう。例えば「氷柱の美女」(1977年放送)では、氷柱に入った美女(三ツ矢歌子さん)をかなり精巧に表現し、当時注目を集めた。

その他にも“殺人時計台”や、黒と影の美女が作り出す“人間標本製造機”など、毎回大掛かりな美術セットが登場。こうした“セット”は放送回を重ねるにつれて進化しており、より本格的な構造になっていくさまも見どころの一つとなっている。

また、明智が犯人を追い詰める“追跡シーン”も注目ポイントだ。ド派手な赤いスポーツカーを用いた激しいカーチェイスを繰り広げ、手に汗握る展開に目が離せなくなる。時には、ヘリコプターを使いロープウェイからの脱出を試みるアクションシーンも描かれ、視聴者を釘付けにした。

また、シリーズでは名物となっている“美女たちの入浴シーン”も必見。第2作目「浴室の美女」で夏樹陽子の入浴シーンが好評を博したのか、それ以降定番化している。ドラマのプロモーションに使われることも多く、「江戸川乱歩の美女シリーズ」と言えば“入浴シーン”をハイライトとして挙げる人も少なくない。


■シリーズ史上、最高視聴率を記録した「黒真珠の美女」

4月7日(日)に放送される、記念すべき第1作目「氷柱の美女」では、未亡人である美女の柳倭文子(三ツ矢さん)をめぐって、2人の男が争いに発展。そのうち1人が失踪し、さらに倭文子は顔の焼けただれた怪人に捕らえられ、氷柱の中に閉じ込められそうになってしまう。そこへ名探偵・明智小五郎が現れ、怪人と対決することになるのだが…。

また「大時計の美女」は、23.4%の高視聴率を記録した作品。三浦半島に建つ時計館に“老婆の幽霊”が現れ、館には「天国」「地獄」という謎の言葉が刻み込まれていた。この不可解な現象により、明智小五郎が依頼を受ける――という内容が描かれる。

そして「黒真珠の美女」では、シリーズ史上最高視聴率となる26.3%を記録。明智小五郎が美術館で出会った、若く美しい画廊の主・蕗屋裕子(岡江さん)。彼女が所有するゴッホの幻の傑作「星月夜」を巡り、人々の愛と欲望が交錯していく――。