女優の由美かおる(73)が、18日放送のBS12(トゥエルビ)「船越英一郎の昭和再生ファクトリー」(木曜後9・00)にゲスト出演し、代表作のTBS系時代劇ドラマ「水戸黄門」の裏話を語った。

 15歳で芸能界入り。抜群のプロポーションで数々の映画などでヒロインを演じた。「水戸黄門」には75年からさまざまな役で出演。86年からは24年間、かげろうお銀役でレギュラー出演した。

 当時の撮影は週5回。京都・太秦の東映太秦映画村、京都撮影所の近くにマンションを借りて生活していたという。

 由美といえば、入浴シーンが大きな見せ場だった。同シーンは「204回くらい」(由美)。それだけに、同じように見えるシーンも「あの手この手で」趣向を凝らして撮影したという。

 かつて格さん役を演じ、番組のロケに同行した俳優・伊吹吾郎は「視聴者の方から見ると、あなたの風呂のシーンというのは、水戸黄門の中では、印ろうに匹敵する思いがあるのよ」と、入浴シーンについて熱弁した。

 すると由美は「ファンレターの中でも、“おじいちゃんがお風呂のシーンが終わったら、すーっと寝に行っちゃう”んですって」と、視聴者の反応を紹介し、笑わせた。

 番組には、同作に40年携わる矢田清巳監督も登場した。由美の入浴シーンのうち、約半分の100回ほど撮っているという同監督は、まだ助監督だった時代の第1回入浴シーンの秘話を明かした。その時の風呂は、実際に穴を掘って、ブルーシートを敷いて即席の岩風呂を作ったという。「その時、由美さん初めてやったから、全裸で入ってましたよ」。衝撃の告白に、由美自身も「うそ!?うそ!そんなこと、あり得ない」と否定。しかし、矢田監督は「僕ね、びっくりしたもん。さっと全部脱いで入った。確かそうやった」と譲らなかった。

 2人の話を聞いていた伊吹は、「それだったら俺も見に行ったなあ…」と笑わせていた。由美は「ありえないと思う」と、最後まで首を縦に振らなかった。