広瀬アリス主演の月9ドラマ「366日」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系) の第2話が4月15日に放送された。念願の初デートの日に悲劇にみまわれた明日香(広瀬)と遥斗(眞栄田郷敦)。それに対する明日香の覚悟を広瀬が丁寧に見せた。(以下、ネタバレを含みます)

■名曲をモチーフにしたラブストーリー

本作は、沖縄出身のバンド・HYの名曲「366日」の世界観に着想を得たオリジナルストーリー。高校時代に実らなかった恋をかなえようと再び動き出した男女が、予期せぬ悲劇に直面しながらも、愛する人を思い続ける壮大な愛の物語が展開する。

音楽教室の事務受付をしている28歳の主人公・雪平明日香を広瀬、明日香が高校時代に思いを寄せていた水野遥斗を眞栄田郷敦が演じる。また、明日香と遥斗の同級生役で、小川智也を坂東龍汰、下田莉子を長濱ねる、吉幡和樹を綱啓永が務める。

それぞれの長年の思いがかない、交際することになった明日香と遥斗。だが、初デートの日、待ち合わせ場所に向かっていた遥斗が子どもを助けるため転落してしまった。「約束なんかしなければ…」と自分を責める明日香は、第2話で大きな決断をした。


■遥斗の妹から「もう来ないで」と言われる明日香

勤めている音楽教室でクラリネット講師の空きが急きょ出て、上司から推薦された明日香。明日香にとって、音楽系大学を出ていないと無理といわれていた講師は、念願の仕事だった。だが、講師になるためには平日毎夜研修を受けなければならず、遥斗の見舞いに行くことができない。悲しみに暮れる遥斗の家族を「周りの私たちが少しでも支えられたら」と思う明日香は、講師をあきらめ、病院に連日のように通った。

だが、事故後の手術から1カ月がたち、遥斗の家族は遥斗の意識が戻らない可能性が高いと医師から告げられる。遥斗の妹・花音(中田青渚)は、明日香に「もうここには来ないでもらえるかな」と冷たく言い放った。これから始まる、先の見えない長い闘い。「よその人に中途半端に関わってきてほしくない」というのだ。

明日香だけでなく視聴者も驚いた花音の発言だったが、その後に真意がわかった。花音は自分にとって幼なじみでもある莉子から兄と明日香が付き合い始めたことを聞いていたなかでも、「苦労するのは家族だけで十分」と思っていたのだ。


■広瀬アリスが丁寧に心の動きを見せる

莉子からも「この状況を遥斗の彼女として背負っていく覚悟ある?」と問われた明日香は、ずっと考えこんでいた。そんなとき、買い物に出た商店街で、明日香の音楽教室に娘を通わせてる友里(和久井映見)と会う。友里は偶然にも遥斗が運び込まれた病院の脳神経外科医で、遥斗の主治医だった。

その友里の「わからないときは、どうするべきかより、どうしたいかで考えてみるといいのかも」という言葉をきっかけに明日香は決意をし、病院に向かった。

花音ら遥斗の家族に「これからもここに来ることを許していただけませんか」と願い出た。正直いえば苦しい。けれども「あきらめたくないんです」と強い覚悟を持っていた。

明日香と遥斗が付き合い始めたのは事故のわずか数日前。しかし、お互いに好意を持ち、忘れられない思いを10年にわたってずっと抱いてきた。それがあるからこそ、「これから2人で始めよう」「ずっとそばにいる」という未来へ進む決意をしたのだ。

明日香を演じる広瀬の表情は、それまでの迷いや苦しみ、憂いのあるものから一転して、その覚悟、決意に満ちあふれていた。視聴者からはSNSで「明日香の思いを伝えるシーン良すぎた」「演技が上手すぎて自分も気持ちが入っちゃう」との投稿もあったなか、友里の「どうするべきかより、どうしたいかで考えてみる」という言葉への反響も大きかった。

覚悟を伝えたあと、花音から初デートの日に遥斗が用意していたプレゼントである桜の蜂蜜を渡された明日香は、遥斗の思いを感じて涙をこぼした。その涙がいつか本当のうれし涙に変わる日が訪れることを願ってやまない。

◆文=ザテレビジョンドラマ部