小田井涼平がMCを務める「小田井涼平のあい旅」(毎週木曜夜8:00-9:00、BSJapanext<263ch>)。5月2日の放送回では、和歌山・白浜を訪問。絶景の中にある温泉で悲鳴を上げるハプニングに遭いつつ、白浜のご当地グルメにご満悦の表情を浮かべた。

■波が打ち付ける豪快温泉で絶叫

旅のスタートは、小さな温泉「崎の湯」から。「ホンマすごいねんけど!ちょっと!えげつないな、これ。うわ〜絶景やん!」と大興奮の声を上げながら、小田井は「崎の湯」から見える絶景に感動していた。目線の先には、太平洋が顔を覗かせている。

同湯は海とほぼ一体レベルの近さに設置されており、白浜町の公式サイトには“波しぶきが届くほどの最高のロケーション”なんて記載も見られるほどだ。そして宣言に違わず、この日の少し荒れた海面からは、湯船へ波が押し寄せていた。

豪快な湯どころへ入浴することになった小田井は、「今日ね、(波が)荒いからちょいちょい入って来とるんよね」と笑いながらスタッフに訴えかける。めったにないシチュエーションからかいつも以上のハイテンションを見せる小田井に、スタッフからも笑いが起こる。

「崎の湯」を含む白浜温泉は「日本三古湯」の1つといわれており、およそ1400年前の飛鳥・奈良時代からあるとされている温泉地だ。なかでも「崎の湯」は、万葉集にも記されている歴史ある湯どころなんだとか。古式ゆかしい豪快な湯を楽しんでいた小田井だったが、しばらくすると“波が届く温泉”にも慣れてきた。しかし、自然というのは予測ができないもの。

「たまにはこんなんええかもな」と絶景を楽しむ小田井に、再び大きな波が。モロに波をかぶってしまった小田井は、あまりの冷たさに「うわー!冷たい冷たい!」と絶叫。まさかのハプニングに「この番組ってこういう番組やったけ?」と小田井が笑うと、スタッフからも大きな笑い声が起こった。

■「マグロの色じゃない」マグロの希少部位に感動

小腹をすかせた小田井は、おいしい食べ物を求めて白浜温泉街を散策中に「とれとれ市場」を発見。「とれとれ市場」は西日本最大級、国内で言っても有数の規模を誇る巨大なマーケットだ。「ここへ来れば和歌山の特産品は全てそろう」と言われるほどの品揃えが自慢で、“食のテーマパーク”として知られている。

活気あふる「とれとれ市場」で、小田井は、“くつえび”という種類のエビに目を引かれる。名前のとおり靴ほどの大きなサイズのエビで、生け簀から持ち上げると激しく跳ねるほど活きが良い。「あんまり見たことない」という“くつえび”を、小田井はその場で調理してもらうことに。

できあがるのを待っている途中、「とれとれ市場」で大きな鐘の音が響き渡る。会場にいた客がその音の先に我先と走りだす姿を見て、小田井も「そんなに走るの!?」と興味を引かれて追跡。客が集まる先にたどりつくと、そこではマグロの解体ショーがおこなわれていた。

この日解体されていたのは、重さ50kgの本マグロだった。時間不定期でおこなわれる同ショーはとれとれ市場の名物でもあり、包丁1本でマグロを豪快に解体していく手際は感動モノ。小田井は「すげー」と声をもらしつつしばらくようすを見ていたのだが、4000円で売りに出されたカマトロを見て購入を決意する。「お兄さん、カマトロカマトロ!カマトロください!」と大きな声で注文したあと、「なんか競りに来たみたいな…なんか、“すしざんまい”の社長の気持ちやな」と得意のジョークも。

サシが入った鮮やかなピンク色をしたカマトロを前に、「やばいくらい脂乗ってるもん。えげつない…フゥーッ!」と気持ちを押さえられない小田井。一度も冷凍されていない貴重な本マグロを刺身にしてもらうと、「トロがトロすぎてマグロの色じゃなくなってるんですよ!」と輝く身の美しさに感動する。

しょうゆに触れるだけで脂がさっと広がる極上のマグロをひと口すると、「噛んで砕くんじゃなくて、噛んだら“溶けて”どんどんちっちゃくなっていくような感覚です」と至福の表情に。「これは美味い。マジで美味い。いや最高です」あふれる感動を伝えようと、言葉を尽くす。

さらに“くつえび”の刺身を口にした小田井は、“噛めば噛むほど甘みが出てくる”と満足そうな表情に。「すぐに飲み込まないでください」とアドバイスをしながら、箸を進めるたびに顔を感動でくしゃっとさせていた。

■それぞれを“新しく楽しむ”小田井

“旅を全力で楽しもう”という小田井の姿勢は、一般人が“たまの休みに旅行を楽しむ”のと変わらない。仕事ということを度外視して「せっかくなら味わい尽くそう」と目を輝かせる姿は、同番組の人気の秘訣でもある。

どうしてもスケジュールと立ち寄るポイントが決まっている場合が多い旅番組。全ての気になる場所へ立ち寄っていたら時間がないので仕方がないのだが、そのなかで素の感動を保つのはなかなか難しい。

しかし小田井は他の客が注目しているようなイベントには積極的に顔を出し、人に話を聞いて魅力を追い、自分なりに得た感動をしっかり解釈する。尽きない好奇心と生来の人好きで、毎回の旅を“いくつも行った旅先の1つ”ではなくしているのだ。

視聴者と同じ目線で、旅を楽しむことに重きを置いている小田井。今後の旅においても、その独特の感性で“常に新しい”旅を楽しんでもらいたい。