異色の経歴の逸材

MFドミニク・ショボスライ(現リヴァプール)、DFヨシュコ・グヴァルディオル(現マンチェスター・シティ)、そしてFWクリストファー・エンクンク(現チェルシー)が今季開幕前にイングランドのクラブに移籍したライプツィヒだが、今季終了後にはMFダニ・オルモもプレミアリーグに挑戦することになるのかもしれない。

1998年5月生まれで現在25歳のオルモは、バルセロナの下部組織からクロアチアのディナモ・ザグレブに移籍して同クラブでプロデビューを果たし、2020年1月にライプツィヒへ加入。今季は膝や肩の負傷による途中離脱もあったが、ウインターブレイク明けのブンデスリーガでは全試合に出場し、持ち前のテクニックと創造性を存分に発揮している。

また、背番号10をつけて臨んだ3月26日(現地時間)のスペイン対ブラジル戦でも36分にゴール前で相手選手2人を抜き去ってゴールを決めるなど、オルモはスペイン代表でも存在感を増しつつある。

ライプツィヒとの契約は2027年6月末までとなっている。しかし、ドイツ紙『Bild』によると、オルモの契約には6000万ユーロ(約98億円)以上のオファーが来た場合には移籍できるとの契約解除条項が含まれているという。マンチェスター・シティがオルモの獲得に最も高い関心を示しているが、トッテナム、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドも動向を注視していると同紙は伝えている。

ライプツィヒでスポーツディレクターを務めているルヴェン・シュレーダー氏も、『Bild』の取材に対してオルモが近い将来ステップアップを果たす可能性について言及している。

「今のダニには安定感があって、そのことを我々はとても嬉しく思っている。彼はライプツィヒで快適にプレイしているし、ここで何を得られているのかも分かっている。今のようなパフォーマンスを継続すれば、多くのオファーが舞い込んでくるだろう」

タレントの宝庫であるライプツィヒの攻撃のキーマンは、今夏の移籍市場で間違いなく注目の一人となるだろう。