バドミントン男子で１８日に日本代表からの引退を表明した元世界ランク１位の桃田賢斗（ＮＴＴ東日本）が、競技生活最大のアクシデントを今後に生かす覚悟だ。

　桃田は、２０２０年１月にマレーシアで交通事故に遭って以降、右目眼窩底を骨折した影響でプレーに精彩を欠いた。「正直、事故以降は苦しく、世界のトップの人と戦うのはもう厳しいかなと思った」と心境を明かした。

　それでも、逆境から学んだこともあったという。「僕は感覚でやるタイプで、なぜこうなるのかを言葉で説明することができなかった。（思うようなプレーが）できなくなって、どうやっていたかを考えていくうちに少しは言葉で説明できるようになった」。引退後はバドミントンの楽しさを伝えていきたいという桃田は「そういった部分も含めて、次の世代の選手に伝えていければ」と経験を生かしていく構えだ。

　そんな桃田の活動を、ＮＴＴ東日本関係者は「具体的なことが決まっているわけではないが、サポートしていきたい」と約束。新たなステージでも活躍の場を広げそうだ。