ホープフルSではレガレイラに軍配が上がったが…
ホープフルSではレガレイラに軍配が上がったが…

皐月賞2024

[GⅠ皐月賞=2024年4月14日(日曜)3歳、中山競馬場、芝内2000メートル]

 23日にGⅢ毎日杯が終了。GⅠ皐月賞(4月14日=中山芝内2000メートル)へのすべての門は開かれた。まれに見る混戦ともいえる今年の牡馬クラシック第1戦。出走馬の多くにチャンスがありそうだ。

 シンエンペラー(牡・矢作)はデビューからの4戦でオール連対。新馬戦以外の3戦(GⅢ京都2歳S1着、GⅠホープフルS&GⅡ弥生賞2着)すべてが重賞で、メンバーの揃う舞台を走り抜いてきた。近2走が中山芝内回りの2000メートル戦。当舞台に一切の不安はない。前走・弥生賞は通ってきた内めの馬場状態があまり良くなかったようで、4コーナー手前でモタモタするしぐさを見せていた。最後は勝ち馬に詰め寄っていただけに惜しい競馬にはなったが「今回は次を見据えた仕上げでしたから、本番には上積みしかないですね。次はしっかり力を出せると思います」と矢作調教師は前を向く。好走の絶対条件は良馬場といえるが、ポテンシャルの高さはこれまでのレースぶり、血統的な背景(凱旋門賞馬ソットサスの全弟)からも疑いようがない。今度も好勝負に持ち込む。

 現段階で出否は未定も、3戦全勝のシックスペンス(牡・国枝)が出走してくるようなら、主役候補の一頭となるのは間違いない。今度も実績を残す中山コース。立ち回りが上手で、鋭い決め手も備えている。どこまで強くなるのか――GⅡスプリングSの鮮やかな勝ちっぷりから、計り知れない器の大きさを有している可能性を秘めた馬。無傷のV4で戴冠を果たしても驚けない。

 レガレイラ(牝・木村)は、同舞台で施行された昨年暮れのホープフルSウイナー。直行ローテの休み明けになるが、気性的に苦にしないはず。乗り込みさえ足りていれば、いきなりから能力を全開させられるタイプとみる。牝馬特有の鋭敏な反応が最大の武器。瞬発力勝負の競馬なら楽しみだ。

 新馬→GⅢきさらぎ賞連勝のビザンチンドリーム(牡・坂口)、新馬→GⅢ共同通信杯連勝のジャスティンミラノ(牡・友道)の2頭もスケールが大きく、今度の顔ぶれに交じっても見劣りはしない。さらに、GⅠ朝日杯FS覇者ジャンタルマンタル(牡・高野)、GⅢ京成杯勝ちのダノンデサイル(牡・安田)も含めると、多彩なメンツが勢揃いすることになる。

著者:東スポ競馬編集部