大井競馬場
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羽田盃2024

[JpnⅠ羽田盃=2024年4月24日(水曜)3歳、大井競馬場、ダート1800メートル]

 新たな歴史の幕開けを見逃すな! 中央競馬と地方競馬の垣根を取り払ったダート路線の改革が進み、今年から3歳馬の「ダート3冠」ロードが新設された。1冠目となる羽田盃(24日、大井ダート1800メートル)は今までの地方馬オンリーの戦いから中央馬も含めた一戦に大変身。世界への第一歩にもなりそうな注目のレースの見どころを大特集しつつ、新体系確立までの流れもおさらいしておこう。

 2022年6月にJRAやNARなど5団体の合同会見にて発表された「ダート3冠」の設立。3歳ダート路線において“チャンピオンを明確に選抜”“JRAの芝3冠に匹敵するような”という力強いメッセージが打ち出された。

 24日に行われる羽田盃(大井1800メートル)と東京ダービー(6月5日・大井2000メートル)がSⅠ→JpnⅠへと昇格。JpnⅠジャパンダートダービーをジャパンダートクラシック(10月2日・大井2000メートル=以下JDC)に改称し、その3レースいずれもJRA、NAR全ての馬に開放される「ダート3冠」として今年から新たにスタートした。それに伴い賞金も増額し、3冠の頂点である東京ダービーは倍額となる1億円に。羽田盃は3500万→5000万円、JDCは旧JDD時代の6000万円→7000万円。さらに、3冠達成ボーナスは8000万円に設定された。

 世界ではなかなか通用しなかったダート路線だが、21年にマルシュロレーヌ(父オルフェーヴル)が米GⅠ・BCディスタフ(デルマー・1800メートル)を制し、日本調教馬初の海外ダートGⅠ制覇の快挙を達成。昨年はドバイWC(メイダン・2000メートル)をウシュバテソーロ(父同)が勝利と、近年は芝のみならず“砂”でも世界に通用するようになってきた。ダート系種牡馬の価値も以前にも増して高まり、「ダート3冠」を目標とする生産者もどんどん増えてきそうだ。将来的に3競走いずれもJpnⅠ→GⅠへと昇格し国際的な価値が高まれば、日本のダート界全体にとってもこの上ないことだろう。

 地方、中央の垣根を越えた3歳ダート王の称号を決める戦いは24日の羽田盃からいよいよ幕を開ける。ダート改革元年。どんなドラマが待っているか。若き砂王の座をかけてTCKを舞台に熱い戦いが繰り広げられる。

著者:東スポ競馬編集部