天皇賞・春2024

[GⅠ天皇賞・春=2024年4月28日(日曜)4歳上、京都競馬場・芝外3200メートル]

 現代競馬における最重要ポイントは牧場=トレセンの連携。ぶっつけでのGⅠ挑戦、1か月程度のレース間でも放牧に出ることが少なくない現状では、これがうまくいくかどうかが勝敗を左右する。

 前回のGⅠ皐月賞では、当欄が「エフフォーリア、ジオグリフと同じV軌道を描く」として◎に取り上げたノーザンファームしがらき帰りのジャスティンミラノが戴冠。手前みそになるが、桜花賞の◎ステレンボッシュ(NF天栄)に続いて2週連続勝ち馬的中となった。外厩の取捨を間違えなければビッグレースは取れるということを証明できたと思う。日本最長距離の平地GⅠ天皇賞・春も同じスタンスで挑みたい。

 まずはタスティエーラ、テーオーロイヤルらを筆頭に在厩調整馬が半数以上の10頭も存在。これらを勝ち馬候補からバッサリ切り捨てることからスタート。で、どこの外厩をピックアップすべきか?ということだ。

土台からバージョンアップされたサリエラ
土台からバージョンアップされたサリエラ

 ズバリ、ノーザンファーム天栄帰りのサリエラだ。昨年9月3日の新潟・新潟記念から11月12日の京都・エリザベス女王杯という2か月のスパンでも天栄に放牧に出されていた外厩ホース。今回はダイヤモンドSからたっぷり間隔があったことで、約1か月半、天栄でリストアし、さらに土台からバージョンアップさせることができたうえ、4月11日には栗東に入って調整を進める形式を取れた。

 国枝厩舎がNF天栄と連携して、その後栗東入りからのGⅠ奪取といえば、先の桜花賞=ステレンボッシュ。「名伯楽」×「NF東の拠点」×「栗東トレセン」という〝三位一体攻撃〟が1953年レダ以来71年ぶりとなる、牝馬の春の天皇賞制覇という歴史を積み上げる。

【天皇賞・春 出走馬の外厩利用状況】

1枠1番サリエラ
ノーザンファーム天栄(福島県)2月20日〜4月10日

1枠2番ヒンドゥタイムズ=出走取消
ノーザンファームしがらき(滋賀県)1月16日〜4月3日

2枠3番プリュムドール
チャンピオンヒルズ(滋賀県)3月22日〜4月10日

2枠4番ワープスピード
在厩調整

3枠5番ブローザホーン
在厩調整

3枠6番ディープボンド
大山ヒルズ(鳥取県)3月23日〜4月3日

4枠7番タスティエーラ
在厩調整

4枠8番ゴールドプリンセス
チャンピオンヒルズ(滋賀県)2月28日〜4月2日

5枠9番シルヴァーソニック
在厩調整

5枠10番サヴォーナ
在厩調整

6枠11番マテンロウレオ
在厩調整

6枠12番ドゥレッツァ
ノーザンファーム天栄(福島県)3月15日〜4月9日

7枠13番スカーフェイス
在厩調整

7枠14番テーオーロイヤル
在厩調整

7枠15番メイショウブレゲ
宇治田原優駿ステーブル(京都府)3月20日〜4月4日

8枠16番チャックネイト
山元トレーニングセンター(宮城県)1月27日〜3月27日

8枠17番スマートファントム
在厩調整

8枠18番ハピ
在厩調整

※2024年 GⅠ馬券圏内を送り込んだ外厩ランキング

【1位】ノーザンファームしがらき=1着2回、3着1回

【2位】ノーザンファーム天栄=1着1回、2着2回

【3位】チャンピオンヒルズ=1着1回、2着1回

【4位】宇治田原優駿ステーブル=2着1回、3着1回

【5位】山元トレーニングセンター=3着2回

※在厩調整=1着1回、2着1回
※外国馬=3着1回

著者:東スポ競馬編集部