オーサムリザルトが重賞初勝利
オーサムリザルトが重賞初勝利

エンプレス杯2024

[JpnⅡエンプレス杯=2024年5月8日(水曜)4歳上、牝馬限定、川崎競馬場・ダート2100メートル]

 川崎競馬場で8日に行われた第70回エンプレス杯(JpnⅡ、4歳上、牝馬限定・ダ2100メートル)は、JRAの1番人気オーサムリザルト(牝4・池江)が直線力強く抜け出し重賞初挑戦初制覇。勝ちタイムは2分14秒5(稍重)。クビ差の2着に3番人気のグランブリッジ(牝5・新谷)、さらに2馬身差の3着に7番人気で大井所属のキャリックアリード(牝5・藤田輝)が入った。

 牝馬ダート界に新星の誕生だ。オーサムリザルトは好発を切ると2番手で収まった。2周目に入ると自然とハナに立ち逃げる形に。3コーナーから2番手にいたアイコンテーラーが仕掛けてきたが自身の手応えは残ったまま。満を持して、直線仕掛けられると後続を突き放す。ゴール前グランブリッジが外から強襲したがきっちり封じた。

 主戦の武豊にとってこのレースは2016年アムールブリエ以来5勝目。「状態は今までで一番いいと聞いていて、実際そう感じました。スタートが難しい馬ですが、いいスタートを切れてすごく行きっぷりも良く、無理におさえずに運びました。1頭になると気を抜く癖があるので、ヒヤッとしましたが完勝だったと思います」。下した相手は今の牝馬ダート路線のトップクラスの馬たちばかり。この完勝劇で牝馬ダート路線の戦力図を一気に塗り替えた。

 一方の池江師はこのレース初勝利。「感無量です。初のナイター、重賞、小回りにかなりのメンバーが揃い、心配する材料はいっぱいありましたが終われば全てが杞憂でしたね。スタートが決まった時点で、いい競馬になるだろうと。道中フワフワしたのが返ってハミを噛まずに走れて良かったのだと思います」。初物尽くしを一気にクリアし、陣営が描く秋の最大目標は米・デルマーで行われるGⅠブリーダーズカップディスタフ(ダート1800メートル)。その前に牝馬交流重賞を1、2度使い米国へと旅立つプランが練られることとなりそう。無傷の6連勝で一気に上半期ダート女王の座に輝いたオーサムリザルト。武豊とのコンビでこの先も連勝を伸ばしていく。

 キャリックアリード3着・御神本騎手「ロスなく運べたのが良かった。距離の融通も利くね。このメンバーでこれだけやれたのは大きい」

 ライオットガール4着・岩田望騎手「この距離は少し長い感じでしたが、最後までしっかり走ってくれました」

 アイコンテーラー5着・松山騎手「この馬の競馬はできましたが勝ちにいった分、苦しくなりました。勝ち馬が強かったです」

 アーテルアストレア6着・菱田騎手「はっきりした敗因がわからないのですが、小回りの前走で早めに動かす競馬をしたのでその弊害が出てしまったのかもしれません。2周目の向正面から手応えがあやしくなりました」

著者:東スポ競馬編集部