その一方で腸のぜん動運動など、消化管の働きは抑制されます。交感神経が優位なときは突発的な出来事にもすぐ対応できるよう身構えているときなので、ぜん動運動などしている場合ではないからです。

そして交感神経のはたらきはお昼ごろに最高潮になり、そこからだんだん下降していきます。夕方になると今度はリラックスの神経である副交感神経が優位になる番です。

(出典:『休養学』)

夜は「リラックスモード」に

副交感神経が優位になると、心臓はそんなに強く打つ必要もないのでゆっくり打つようになります。筋肉は弛緩状態になり、血管もゆるんで広がるので血圧は下がります。

夜になると、昼間は活動が優先され十分にできなかった腸のぜん動運動がおこなわれます。ですから翌朝、排便がうながされるのです。

逆にいえば夜間、腸がしっかりぜん動運動をしないと、翌朝排便がうながされません。

旅先で便秘になりやすいのは、寝ているあいだもなんとなく緊張しているので副交感神経があまりはたらかず、ぜん動運動があまりおこなわれないからです。