男性は40代から、女性は50代から注意が必要な尿路結石。食生活の欧米化などのため、50年ほど前と比べ患者数は約3倍に増えた。尿路結石を発症すると激痛に苦しむことが知られているだけに、できれば予防したいところだ。

そもそもなぜ尿路結石ができるのか、予防するにはどうしたらいいのか。新百合ヶ丘総合病院泌尿器科の荒川孝医師に聞いた。

結石ができる理由はさまざま

尿の中には、シュウ酸、カルシウム、リン酸、尿酸など、さまざまな成分が含まれている。これらの成分はふつう尿の中に溶け込んでいるが、何らかの原因で溶け切らないと固まって結晶となり、それが集まって結石となる。

なぜ結石ができるのか。その原因について、荒川医師はこう説明する。

「結石ができる原因は1つではありません。水分の摂取量が少ない、偏食や栄養バランスの乱れ、ストレス、性差、遺伝的要素、尿路の異常など、さまざまな因子が関与して結石を作ります」