インテルが自国イタリアの選手を追いかけているようだ。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。

1908年に創立されたインテル。当時、外国籍選手の加入を巡ってミラン内部で対立が激化し、自国イタリアの選手以外にも活躍の場を与えるべきだと主張する者たちがミランから分離し、新たに立ち上げたクラブがインテルだ。

以来、イタリア人以外にも門戸を開き続けるインテルでは、元アルゼンチン代表DFハビエル・サネッティ氏(現副会長)を筆頭とした複数の外国籍レジェンドが誕生してきた。

それでも、今夏のインテルは現役のイタリア代表選手を獲得することにこだわりがある模様。サッスオーロのMFダビデ・フラッテージ(23)、アタランタのDFジョルジョ・スカルヴィーニ(19)、ティグレのFWマテオ・レテギ(24)という3選手の獲得を検討しているという。

ローマやユベントス、ブライトン&ホーヴ・アルビオンも関心を寄せるフラッテージについては、買い取りオプション付きのレンタル獲得を議論。対するサッスオーロは国外への売却を望んでおり、要求額の4000万ユーロ(約60億3000万円)を支払う能力があるのも元指揮官のロベルト・デ・ゼルビ監督率いるブライトンだけだとみられている。

スカルヴィーニは今夏の退団が確実なスロバキア代表DFミラン・シュクリニアルの後継者候補。こちらもアタランタが4000万ユーロの要求を崩さず、インテルはセリエBのレッジーナへ貸し出し中のU-21イタリア代表DFジョバンニ・ファビアン(20)を交渉に含めるプランを提示する見込みだという。スカルヴィーニにはナポリも関心を寄せている。

そしてレテギ。インテルはベルギー代表FWロメル・ルカク(30)が保有元のチェルシーへ帰還する可能性もあるなか、アルゼンチン代表FWホアキン・コレア(28)の売却を準備しており、さらにボスニア・ヘルツェゴビナ代表FWエディン・ジェコ(37)も契約満了となる可能性が排除できない。

3選手が退団した場合、残るストライカーはアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネス1人となり、複数のFWをリストアップ。その1人がアルゼンチン生まれのレテギだ。レテギ本人が今夏の欧州上陸希望を明言しているなか、新天地がインテルとなる可能性も十分にあると考えられている。

なお、インテルは元カメルーン代表GKアンドレ・オナナ(27)がマンチェスター・ユナイテッドとチェルシーから狙われており、売却となった場合はエンポリのイタリア代表GKグリエルモ・ヴィカーリオ(26)を後釜に据える方針。ヴィカーリオの獲得には最低2000万ユーロ(約30億1000万円)が必要とのことだ。

財政難にあえぐインテル。今夏も最高経営責任者(CEO)、ジュゼッペ・マロッタ氏の手腕に注目したい。