ラ・リーガ第37節、アトレティコ・マドリーvsレアル・ソシエダが28日にシビタス・メトロポリターノで行われ、ホームのアトレティコが2-1で勝利した。なお、ソシエダのMF久保建英は71分までプレーした。

トップ4争いの行方を左右する、3位のアトレティコと4位のソシエダの上位対決。

ソシエダは前節、アルメリアとホームで対戦。前半に数的不利を背負い、割り切って勝ち点1を意識したアウェイチームに手を焼いたが、前半終了間際に久保が値千金の今季8点目を奪取。これを最後まで守り切ったラ・レアルは連勝を飾り、トップ4フィニッシュへ残り2ポイントとした。最終節を前に悲願達成を成し遂げたいイマノル率いるチームは、前節から先発4人を変更。負傷のダビド・シルバが不在も、セルロートやスベルディアといった主力が復帰した。

一方、最終節にビジャレアルと対戦するなどトップ4争いのカギを握るアトレティコ。2位フィニッシュを目指すシメオネのチームだが、前節は逆転残留を目指すエスパニョールに3点リードを追いつかれる痛恨のドロー。この結果、宿敵に抜かれて再び3位に転落する形となった。この勝ち点逸で逆転での2位フィニッシュは厳しくなったが、ホーム最終戦を白星で飾るべく難敵撃破を狙った。前節からはアンヘル・コレアに代えてレギロンを起用した以外、同じメンバーを継続した。

この試合、[4-3-3]の布陣で臨んだソシエダは久保とオヤルサバルの両翼にセルロートを最前線に据えた形でスタート。これに対して、アトレティコはグリーズマンを最前線に配した[5-4-1]で応対。

ホームアドバンテージと球際の強さに加え、サイドでうまく数的優位を作るアトレティコは、とりわけ久保の右サイドにしっかりと人数をかけて徹底監視。まずは守備からリズムを掴もうとする。

攻撃では前線を自由に動き回るグリーズマンとデ・パウルを起点にチャンスを窺う形が続くが、ソシエダのソリッドな守備を脅かすまでには至らず。

互いになかなか決定機まで持ち込めないクローズな展開が続いたが、より優勢に試合を進めていたアトレティコが最初の枠内シュートをゴールに結びつける。

37分、右サイドのスペースでボールを受けてカットインしたグリーズマンがボックス右角から左足のシュートを放つと、ゴール前の密集をすり抜けたボールがゴール左下隅に決まった。そして、元ラ・レアルのエースのゴールで均衡が崩れた試合はホームチームの1点リードで後半へと折り返した。

迎えた後半もアトレティコペースで試合が進む中、ソシエダベンチが先に動きを見せる。キーマンである久保が常に複数のDFの対応に遭い、攻撃が手詰まりとなっていた中、イマノル監督は59分に3枚替えを敢行。精彩を欠いたオヤルサバルや守備的な右サイドバックのエルストンドらを下げてバレネチェア、ゴロサベルらをピッチに送り出す。

この交代で徐々に攻撃が活性化し始めると、66分にはDFエルモソの不用意な内側への横パスをカットしたバレネチェアがボックス付近から強烈なシュートを放つ。だが、これはGKグルビッチの好守に阻まれた。

徐々にホームチームにも疲れが出始めたことで、ここからの久保の躍動も期待されたが、イマノル監督は71分に久保とイジャラメンディを下げてカルロス・フェルナンデス、チョを投入。よりフィジカルなアタッカーの投入でゴールを目指すアプローチを選択した。

すると、この交代直後の73分にはアトレティコに試合を決定付ける2点目が生まれる。カウンターから相手陣内中央でうまくターンしたアンヘル・コレアを起点にグリーズマンからの丁寧な落としを受けたモリーナがボックス内に侵入し、右足を一閃。DFのブロックを弾き飛ばしたシュートがゴールネットに突き刺さった。

これでじり貧となったソシエダだが、終盤にかけて攻勢を強めると、88分にはバレネチェアからのスルーパスにオフサイドラインぎりぎりで抜け出したセルロートが一矢報いるゴールを挙げた。

しかし、守りを固めたアトレティコを前に2点目を奪ことはできず、試合はこのままタイムアップ。2試合ぶりの白星を収めたアトレティコがホーム最終戦を白星で飾ると共に3位以内を確定。一方、敵地で敗れたソシエダだが、同時刻開催の試合で5位のビジャレアルが敗れたことで、今季の4位フィニッシュが確定。10シーズンぶりのチャンピオンズリーグ出場権を獲得した。

ヨーロッパリーグ決勝「セビージャvsローマ」
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