一条貫太

歌手の一条貫太が3月3日、千葉市・中央区の千葉市民会館 大ホールでデビュー5周年コンサートを開催した。

2018年に“平成生まれの昭和なボイス”のキャッチコピーでデビューし、昨年5月にリリースした5周年記念曲『男の漁場』が自己最高の2万枚超えのセールスを記録している一条貫太。絶好調な一条が、5周年の集大成として、地元の千葉市で記念コンサートを開催した。

一条貫太

会場は全国各地から1000人のファンが駆けつけ満席の中、一条がロングヒット中の『男の漁場』を力強く歌唱し、コンサートは幕を開けた。男性ファンの力強い声援が響く中、一条は「デビューをさせていただいて5周年を迎えました。ありがとうございます。『やんちゃ船』でデビューしてから、半分以上がコロナ禍でした。皆さんも同じ状況ですから、コロナだったからというのは言い訳にはなりませんが、今日は5周年の感謝を込めて、最後までしっかりと歌わせていただきます」とあいさつ。

コンサート前半は、軽快なトークを挟みながら、新沼謙治『黒潮列車』などカバー曲を中心に歌唱。また、昨年大きな話題を呼んだ新しい学校のリーダーズ『オトナブルー』和田アキ子『古い日記』のリミックスを歌唱し、茶目っ気たっぷりの首振りダンスを披露して観客を楽しませた。

さらに、サックス演奏で『見上げてごらん夜の星を』を披露するなど、その成長ぶりがうかがえる見どころが盛りだくさん。前半の終盤には敬愛する井沢八郎のメドレーを披露し、一条の代表曲『やんちゃ船』をダイナミックに歌唱して、前半を締めくくった。

コンサート後半では、白いスーツに衣装チェンジした一条が客席に登場。『酒場の花』『いのちの花』を歌唱しながら、客席を回って握手をし、惜しみないファンサービスで観客を魅了した。続く、観客からのリクエストに応える「流しコーナー」では、八代亜紀『舟唄』冠二郎『旅の終りに』美空ひばりの『みだれ髪』などを熱唱して、万雷の拍手を浴びた。

一条貫太

アンコールでは、“海もの演歌”の新曲『大漁太鼓』を披露する前に、一条が「昨年は『男の漁場』、海の歌でした。次の作品はどうしようかと考えていたときにお言葉をいただいたのは鳥羽一郎さんでございます」と話すと、事務所の大先輩・鳥羽一郎からのサプライズのボイスメッセージが場内に流れた。

鳥羽は「一条貫太くん、5周年記念コンサートの開催おめでとうございます。ねじり鉢巻に法被姿で頑張っているみたいですね。海の歌も『男の漁場』もぴったりだよ。デビュー当時は革ジャンにジーンズでカッコよかったけども、元々歌唱力があります。若手ではナンバーワンじゃないかな。頑張ってください!これからも応援しています」と熱いエールを送った。

一条は目を丸くして「びっくりしましたよ!温かい言葉を頂きました。ありがとうございます。泣きそうになります」と感謝の気持ちを伝え、新曲『大漁太鼓』を力強く熱唱した。

アンコールの最後には、硬派で骨太な演歌歌手に成長した一条の魅力があふれるオリジナル曲『北海の篝火』を威勢良く歌唱し、2時間を超える記念コンサートは大盛況の中幕を閉じた。

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新曲『大漁太鼓』が「ヒットというよりも“大漁”になってくれたらうれしい」

一条は開演前に報道陣の取材に応じ、この日のコンサートの意気込みや、新曲『大漁太鼓』について語った。

一条貫太

地元・千葉市民会館でのコンサートは、今回で4回目となる一条。「ずっとこの会場でコンサートをさせていただいています。やり慣れたところなのでアットホームな感じで、皆さんとキャッチボールをしながら、皆さんとコンサートを作り上げていきたい」と意気込みを語った。

また、この日のコンサートで新しい学校のリーダーズ『オトナブルー』を披露することになった経緯については「今日はもしかしたら、卒業シーズンを迎えられた学生の方も来るかもしれませんし、年配の方もJ-POPが好きな方もいらっしゃいます。自分で選曲してちょっと後悔していますが(笑)、昨年末の紅白歌合戦のトップバッターで歌われた『オトナブルー』と和田アキ子さんの『古い日記』の譜面を照らし合わせたところ、ある程度一緒だったので、織り交ぜてみようと思いました。演歌だけではなく、そういった曲も歌って幅を広げていきたいので披露することにしました」と明かした。

一条貫太

現在ロングヒット中の『男の漁場』については「今までの歌とは違い、原点のような作品です。デビュー曲は『ふたりの始発駅』でしたが、第2弾のシングル『やんちゃ船』は皆さんに浸透していただいた楽曲で、今回は原点の作品を、ということで制作しました。『男の漁場』は、一条貫太の代表曲の一つといっていいかと思います」と手応えを明かした。

また、5月に発売される新曲『大漁太鼓』には「沖に出ていく船に乗って、船上で大漁を願う海の男たちの歌です。この曲もヒットというよりも、“大漁”になってくれたらうれしい」と期待を込めた。

一条貫太

さらに、新曲の衣装については「以前、『男の漁場』の法被を作ってくださった愛媛と高知の方が、『今回の新作用に作ってあげるよ』という話になり、作っていただきました。“大漁”という言葉が背中にも入っています。鉢巻も最初はそのままねじって巻いていたら、愛媛の漁師さんに『その巻き方だと大工さんになっちゃうよ』と注意されて、巻き方を直しました」というエピソードを明かした。

最後に一条は、今後の目標について「いろんな番組に出て、年末をこうしたいという思いもありますが、生のステージが大好きなので、時間が限られてしまうイベントやキャンペーンではなく、2時間ぐらい歌えるステージを、今年は千葉だけではなく、東京でも頑張ってやっていきたいと思います」と熱意を込めた。

昨年デビュー5周年を迎え、硬派な男の“演歌道”をひた走る一条貫太。今後の活動から目が離せない。

一条貫太

セットリスト

M1 男の漁場
M2 潮風列車
M3 黒潮列車
M4 石狩挽歌
M5 オトナブルー〜古い日記〜タイガー&ドラゴン
M6 見上げてごらん夜の星を
M7 別れの朝
M8 雪は降る
M9 北海の満月
M10 男傘
M11 あゝ上野駅
M12 やんちゃ船
M13 酒場の花
M14 いのちの花
M15 流しコーナー
M16 旅路の先に
M17 ふたりの始発駅

E1 望郷恋しんぼ
E2 大漁太鼓
E3 陽はまた昇る
E4 北海の篝火

一条貫太『大漁太鼓』

2024年5月8日(水)発売

品番:CRCN-8657
価格:¥1,500(税込)

【収録曲】

1.大漁太鼓(作詞:万城たかし/作曲:宮下健治/編曲:伊戸のりお)
2.望郷恋しんぼ(作詞:海峡わたる/作曲:宮下健治/編曲:水谷高志)
3.大漁太鼓(オリジナル・カラオケ)
4.望郷恋しんぼ(オリジナル・カラオケ)
5.大漁太鼓(一般用カラオケ・半音下げ)
6.望郷恋しんぼ(一般用カラオケ・半音下げ)