山梨県の長崎幸太郎知事の関係団体の知事選の収支報告書で知事への寄附金が200万円異なっていた問題です。
専門家は検証や説明のあり方に疑問を呈し「義務と提言」を期待するとしています。



大正大学 江藤俊昭教授:
「またか、ですよね」



地方行政学が専門の大正大学の江藤俊昭教授は長崎知事の関連団体で新たに政治資金収支報告書の記載ミスが見つかったことについて…



江藤教授:
「総点検をして『ない。これからは出てこない』と言ったにもかかわらず、また出てきたというね、今まで一体どういった点検しているのかな、という印象を受けましたね」

長崎知事は1182万円の不記載を発表した5日後の1月25日、記者会見でこれ以上、ないかを問われると…



山梨県 長崎幸太郎知事:
「過去に関してはそのつもりです」

しかし、4月1日の会見では…



長崎知事:
「総点検は引き続きずっと行われているわけでありますので、そのプロセスの中で見出したというわけであります」

記者:
「(見出した時期は)いつ頃なのでしょうか」




長崎知事:
「時期は総点検の中でというだと思います」



江藤教授:
「総点検をどういう風にしたのか、この点がすごい不明確ですよね、何人ぐらいがどういう風にやったのか。プロセスについては何ら説明なくて、修正します、だけで終わってしまって、大きな問題という認識がないのではないか」

今回の記載ミスに関しては知事側の発表文に具体的な説明はなく、知事のコメントも定例会見で記者から問われて答えたものでした。



長崎知事:
「こういう極めて初歩的な事務的なミスがないように、今後もしっかり体制も整備しながら取り組みを進めていきたいと思っています」



江藤教授:
「政治とカネの問題というのが今後の民主主義政治とってすごく大事な事ですから積極的に問題があったとすれば、そこでちゃんと県民に説明するのが筋だろうと思います。帳簿との関係とか、関わってきた人がどういう風に取り扱ってきたか、具体的な事をしっかり県民に出さないと説明責任にならない」



長崎知事の関連団体では去年6月以降、二階派からの現金1182万円の不記載も含め収支報告書の記載ミスが相次いでいます。

江藤教授は長崎知事に対し問題を払しょくする「義務と提言」を期待しています。



江藤教授:
「法律(政治資金規正法)自体がザル法なんですね。それが実際の政治不信を招いていますから、知事はいろんな提言をされていますので、政治とカネの問題を巡っても不信感を払しょくするようなルール化とか、説明責任という問題があったときに帳簿をちゃんと見せるとか、会計管理者が何をしたのか含めて県民に知らせる。私は義務だと思います。






修正すればいいではなくて積極的に政治とカネの問題を払しょくするような提言をぜひ期待したい」