山梨県は5月13日、この夏の富士山の登山規制に合わせて20日から「通行予約システム」を運用する事を明らかにしました。

富士山の登山者 

山梨県は2024年の夏山シーズンから富士山の吉田ルートで通行料として2000円を徴収するほか、山小屋宿泊者を除き、毎日午後4時から翌午前3時までと1日に4000人を超えた場合に入山を規制する事にしています。

これに合わせて山梨県は登山者が任意で登録する通行予約システムの運用を今月20日から始める事としました。



このシステムでは登山日の前日までに氏名や連絡先、登山する時間帯のほか、宿泊する場合は山小屋の名前などを登録し、通行料2000円をクレジットカードやQR決済で事前に支払う必要があります。

予約完了時に届くQRコードを五合目の事前予約専用の窓口で提示すれば通行料を支払った証明のリストバントが渡されます。
任意で支払う富士山保全協力金の同時決済もできるほか、旅行会社のニーズに対応するため1回で最大100人の一括決済が可能です。

一方で自己都合による変更やキャンセルについては返金はしないという事です。



県は予約登録をした場合は、規制を行う目安としている登山者数の4000人のなかに予めカウントされるため、人数の制限を気にせずに登山が可能になるとしています。

ただし、予約登録をしていても、午後4時以降の通行は山小屋宿泊者を除いて規制されます。

また予約システムの受付人数は3000人を上限としていて、1000人以上は当日の受付が可能だということです。

当日の受付が可能な人数はSNSなどで発信するとしています。

予約の受付は富士山登山オフィシャルサイトで20日の午前10時から始まります。

富士山の夏山シーズンは夜に一気に山頂を目指す「弾丸登山」や登山道の混雑が問題になっていました。

山梨県の長崎幸太郎知事は「安全な登山を確保するため、登山規制や通行料徴収など、新たな富士登山のルールを設けました。予約システムを積極的に利用いただき、安全で快適な富士登山を楽しんでいただきたい」とコメントしています。