ジャパンモビリティショー2023やEICMA 2023で展示され、世界中のバイク好きから注目を集めてきたヤマハ「XSR900GP」。先日、実車が展示された大阪モーターサイクルショー2024に続き、まもなく開催される東京モーターサイクルショーでも市販予定モデルとして展示されます

1980年代のGPマシンをオマージュした斬新なルックス

 ヤマハ発動機が日本での市販に向けて開発を続けている「XSR900GP」。先日開催された大阪モーターサイクルショー2024に続いて、東京モーターサイクルショー2024でもその姿をチェックすることができそうです。

 ヤマハ「XSR900GP」は、ジャパンモビリティショー2023で世界初公開されたカフェレーサー。その後、EICMA 2023(ミラノショー2023)でも展示され、世界中のバイクファンから高い注目を集めています。

 先日の大阪モーターサイクルショー2024の会場では、発売予定時期が2024年夏以降であることが明らかになった「XSR900GP」。その最大の特徴は、1980年代のGPファクトリーマシンを想起させるハーフタイプのカウルをまとっていることです。

「XSR900GP」の開発コンセプトは“The Embodiment of Yamaha Racing History(ヤマハレースヒストリーの体現者)”ですが、そのカウルデザインは1980年代のグランプリマシンである「YZR500」をオマージュしたもの。「XSR900GP」はヤマハが世界最高峰のロードレースで培ってきた歴史とスピリッツを表現するモデルなのです。

 ちなみにヤマハは、ハーフタイプのカウルに加えて、エンジン部分までカバーしたフルカウルバージョンもすでに公開済み。また、大阪モーターサイクルショー2024の会場でも、ヤマハ系の純正アクセサリー専門会社であるワイズギアが「RZV500R」と「FZ400R」のレプリカ外装キットを展示するなど、カスタマイズも楽しめるモデルとなることは間違いありません。

●「XSR900」よりも低いライディングポジション

「XSR900GP」に搭載されるのは3気筒エンジン。890ccの排気量から最高出力119psを発生します。

 前後サスペンションは、ブリヂストンのスポーツラジアルタイヤ「バトラックスS23」の採用に伴い、バネ定数や減衰特性がリセッティングされています。

 さらに、ハンドル位置が「XSR900」よりも低いスポーティなライディングポジションも「XSR900GP」の特徴。剛性アップが図られた車体と相まって、峠道を気持ちよく駆け抜けられる走り味を実現しています。

 そんな「XSR900GP」は、クルーズコントロールやトラクションコントロールといった最新の電子デバイスもしっかりと搭載。また、5インチのフルカラーTFTメーターやUSB-Cソケットなどにより、機能性や利便性も追求しています。

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 GPマシンを想起させるルックスが目を惹くヤマハ「XSR900GP」ですが、力強いエンジンと軽快なハンドリングによって走りも十二分に楽しめそうなバイクに仕上がっています。