ポルシェ「911」の現行モデルである「992型」が、第2世代である「992.2型」にアップデートされます。ハイブリッド化の噂もありますが、どのようなクルマが誕生するのでしょうか。SNSでもさまざまな反響が見受けられます。

改良新型911はどのような進化か、初のハイブリッドバージョンの真相は

 初代ポルシェ「911(901型)」は、1963年に誕生し、水平対向6気筒エンジン、後輪駆動のRRレイアウトは初代モデルから一貫したコンセプトで愛好家から高い支持を得ています。

 また、RRレイアウトを採用したことによる、低いボンネットに組み合わされる2眼式丸目ヘッドライトやルーフに向かってなだらかに低くなっていくシルエットも911ならではといえるでしょう。

 基本構成を大きく変えずに1974年に登場した930型では初のターボエンジンモデルの誕生、1997年に登場した996型では初の水冷エンジン搭載など、進化を遂げていきます。

 さらに911はスポーツカーのベンチマークとして君臨するために、レーシングカーに近いパフォーマンスを発揮する「GT2」や「GT3」も誕生させました。

 ほかにも911は、2004年に誕生した997型から2ペダルのデュアルクラッチトランスミッションである「PDK」を採用します。

 PDKはダイレクトにパワーが伝達できるだけでなく、超高速の変速が可能になり、現行モデルではギアチェンジにわずか0.1秒しかかかりません。

 そして現行モデルである「922型」は、CO2削減に対する環境基準や燃費効率向上を目的に、ベース車両はすべて3リッター水平対向6気筒ツインターボエンジンとなりました。

 最高出力は標準モデルの「カレラ」は38馬力(ハイパフォーマンスバージョンのGTSは480馬力)まで高められ、8速PDKを操ることで最高速度は293km/h(GTSは311km/h)に達します。

 またボディラインのベースは初代モデルから継承していますが、全幅は1852㎜まで拡大されたぶんのほとんどはリアフェンダーの張り出しで、より洗練されたものとなりました。

 このように進化が止まらないポルシェ911ですが、2024年内に次期型の登場が予定されています。

 今回の次期型ポルシェは、フルモデルチェンジではなく992の第2世代である「992.2型」が濃厚となっています。

改良新型「992.2」の登場は2024年夏?

 992.2型の主な変更点は、フロントバンパーの形状変更があげられます。

1963年の初代登場から現行型8代目「992」型まで、ポルシェ911はスポーツカーの代名詞であり続けている

 エアインテークが大型化されただけでなく、走行シーンに応じて開口量が電動で調整される仕組みとなりました。

 ほかにも、最大600m先の道路を照らすHDマトリックスLEDヘッドライトが装備される予定です。

 また、インテリアは同社EV「タイカン」のような、運転席からセンターコンソール、助手席側までデジタルディスプレイ化されたものが採用される見通しです。

 そして、911では初である、ハイブリッドが導入されるとされています。

 採用モデルは「GTS」で、ハイブリッドと組み合わされることによって70馬力オーバーに達する見込みです。

 ただし、同社「パナメーラ」で採用されているプラグインハイブリッドは重量がかさむため、シンプルな構成になる可能性が高いです。

このような電動化が進む次期型911の発表にSNSでもさまざまな声で賑わっています。
 
 「フロントにモーターを積んだ4駆ならバランス良さそう」や「電動化によって、ポルシェがより速くなると考えると明るいニュースです」など肯定的な意見が多く見受けられました。 

 ほかにも「重くなりそうだけど、ポルシェの事だから顧客をガッカリさせるような事はまず無いと思います」や「リチウムイオン電池の搭載で回生ブレーキも使えるようになるので、それはそれで面白そう」などハイテクスポーツカーに期待声も寄せられていました。

 一方で「911もハイブリッド、これも時代か」や「速そうだけど面白味に欠けそう」など電動化が進むスポーツカーに対して嘆きのような声も見受けられました。

 さらに「リチウムイオン電池を詰んでしまった時点で、10年後の価値はほとんど無くなる」や「重量増で魅力なし」など否定的な意見も数多くありました。

 また「NA最後のGT3は今後、中古車が超プレ値になるんだろうなぁ」や「電動車を広く売って純エンジン車を高値で売るというのを911の中でもやっていくのかもしれない」などガソリンエンジンモデルの高騰を危惧する声も見受けられました。

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 次期911のハイブリッド化は2024年夏ごろに実施予定となっています。