幼い息子の育児に積極で、仕事も家庭も一見模範的な夫。けれど、子どもと一緒に出かける先は不倫相手の家だった――!?

Instagram(@negimayo3)とブログ「ここはネギマヨ荘」で、自分たちや周囲の経験をベースに漫画にして発信している2人組のクリエイター、ネギマヨさん。作品の多くはネギさんが作画を、マヨさんが原作と塗りを担当し、家庭でのトラブルや身近に潜む強烈な人物、ストーカー被害などをフィクションを交えた作品に仕上げ人気を集めている。

2023年に制作された「最悪!夫の二重生活〜息子を愛人に会わせるイクメン夫〜」は、ネギさんの友人の体験談をもとにした創作漫画。まだまだ手のかかる盛りの子どもを休日に預かって時間を作ってくれる優しい夫が、実はその足で愛人のもとを訪れていたという異様な二重生活の発覚を描いた作品で、不倫に留まらず息子への虐待疑惑も浮上するなど、親子に次々と降りかかる試練にハラハラする展開が連続する。

自身のSNSなどのほか、Amazon Kindleインディーズにて無料の電子書籍としても配信されている同作。ウォーカープラスでは作者のネギマヨさんに、作品の舞台裏について話を訊いた。

■不遇な展開だからこそ芯を持った主人公像に
――作品を振り返って、おふたりの感想を教えてください。

【ネギ】夫が自分の子どもを不倫相手の家に連れていき、家族ごっこをしている話なんですが、体験談なこともあり描いてる我々も郁夫には常に怒りを感じてましたね。

【マヨ】郁夫が徹頭徹尾ダメ男でロイ子も異常に好戦的でキャラが濃いので楽しかったです。

――ひたすら「えげつない」の連続なエピソードです。漫画化するにあたっては作品としてどんな見せ方しようと考えましたか?

【マヨ】元が体験談でずっと不遇なのは最初から決まっていたので、ユナが戦うキャラでメンタルが芯のある性格で安心して読んでもらおうと思いました。

【ネギ】不倫女、不倫男、され妻、義父母、実母など登場人物が多い作品になりますが、それぞれの心理描写をわかりやすく伝えるよう意識しました。

――裏表が激しいロイ子を筆頭に、嫌味な義母やある意味で波乱を招く実母など、濃い登場人物がそろっています。キャラクターとしてお気に入りだったり描いていて楽しかった人物はいますか?

【マヨ】この話は実母がキーパーソンです。主人公ユナの味方は幼すぎる息子を除き、実質遠方に住むシングルの実母しかいません。心のよりどころであり、迷惑や負担をかけたくない存在。その実母のピンチに一瞬心がひるみます。ひどい状況に翻弄され混乱しながらも、シングルで気丈に育ててくれた母親と自分を重ね自信を持ち、愛を感じ、最後まで戦うパワーとなります。

【ネギ】マヨが描く子どもがとてもかわいらしいのでタイチが大好きでした。そんなタイチがつらい目にあうので描いてる私自身つらかったです……!

――展開としても、山場となるシーンが多いです。ネギマヨさんが「特にここは見どころ」と選ぶ場面を教えてください。

【マヨ】私はロイ子が家までわざわざユナをバカにしに来るところが好戦的すぎて好きです。また、温厚優柔不断な郁夫が酔うと性格がひどくなるシーンはInstagramで盛り上がりました。

【ネギ】郁夫とロイ子はもちろん腹立つんですが、義母もとても酷い人だったので義母に一泡吹かせるところも見どころのひとつだと思います。

取材協力:ネギマヨ