まわりを巻き込む可能性もあるからヤメてくれ! 元教習所教官が語る「よく見かける」危険運転3つ

この記事をまとめると

■自動車教習所の元教官が危険だと感じる迷惑運転を3つ紹介

■危険な運転をしている人の多くは「自己ルール」に従って運転している人が多い

■周囲で見かけた迷惑運転や危険運転を戒めとして自身の運転も見直そう

信じられない運転をする人が溢れている!

 運転をしているときに「あのクルマ危ないなぁ」と感じることありませんか? 今回は、元教官が非常に危険だと感じる迷惑運転を厳選して3つ紹介します。

危ない! 迷惑! と感じる運転に共通することとは?

 道路で見かける「危ない!」「迷惑!」という運転をしている運転者の多くは、「自己ルール」で運転していることがほとんどです。道路では、道路交通法をはじめとする共通の交通ルールを守らなければなりません。ルールを無視すると、事故を起こしたり、他人に迷惑をかけたりしてしまいます。

 共通のルールのなかで戦い、ルールを破るとペナルティを受けるスポーツなどの競技と同じように、道路も共通のルールのなかで運転をしなければ、交通違反というペナルティを受けることになります。

 交通違反というペナルティで済めばまだいい方です。場合によっては、他人を巻き込んだ事故を起こしてしまう可能性もあるため、ルールは守らなければなりません。

迷惑な運転行為3選

 では、元教官が感じる非常に迷惑な行為を厳選して3つ紹介します。

1)合図

 運転をしていると、合図を出さずに進路を変えたり右左折したりする運転者を見かけます。また、合図を出すタイミングが遅い運転者も多いです。なかには、進路変更や右左折を始めてから合図を出す運転者もいます。すでに進路変更や右左折を始めているのは見ればわかります。事後の合図では、合図の意味がありません。ルールに則って合図を出しましょう。

 ときには、合図を出すのが早すぎる運転者もいます。あまりにも早すぎる合図は迷惑ですが、事前に次の運転行動を知らせるという意味では、合図を出さない、遅いよりは早いほうがマシだといえるでしょう。

 さらに、合図の消し忘れも迷惑行為のひとつです。合図の消し忘れは、周囲に運転行動を勘違いさせる可能性が高いため、進路変更や右左折などの行為が終了したら速やかに合図は消しましょう。

自分さえよければ……という運転は事故のもと!

2)ハイビーム

 対向車や前車がいる場面でハイビームのまま運転し続けるのも迷惑です。

 ハイビームで運転している車両の運転者は前方が見やすく運転しやすいものの、ハイビームにしている車両の前方を走行している車両や対向車線を走行している車両からすると、非常に眩しく目がくらんでしまいます。眩しいだけで済めばいいものの、場合によっては前方の交通状況が見えず、対応が遅れて事故になる可能性もあります。

 ハイビームを有効に使うのはいいものの、前方に車両がいるときや対向車がいる場面ではロービームに切り替えるようにしましょう。

 最近では、オートハイビームやアダプティブヘッドライトなどを装備しているクルマも増えてきました。しかし、状況によっては正しく機能しないこともあるため、システムを過信しないように注意しましょう。

3)ギリギリの進路変更

 通行帯が複数になる場面や交差点前の右折・左折専用車線の直前でよく見る迷惑行為が「ギリギリ進路変更」です。

「あっ! やっぱりこっちだった!」と道を間違えたことに気づき、合図も出さずに急に進路を変える運転者を見ることがあります。なかには、あと数秒遅れていたら事故になるような危険な場面を見かけることもあります。

 このような運転をしている人の多くは、不慣れな道を走行していたり、ナビ画面に夢中になっていたりすることが多いです。クルマに装備されているナビやスマホのナビゲーションを頼りにするのもよいですが、道路には方面が書かれている標識があります。

 ナビを設定した際に「とりあえず◯◯方面に向かって、△△の先の信号を曲がる」など、おおよその道順を把握し、標識も見ながら運転するようにしましょう。

挙げればキリがない迷惑行為

 運転中に見かける迷惑・危険行為は、今回紹介した3つ以外にもたくさんあります。周囲への迷惑・危険行為は無意識のうちに行ってしまっていることがあるため、周囲の迷惑運転や危険運転を見て「あんな迷惑な運転をしないように気をつけないと……」と受け止め、自分の運転を定期的に見直すことが迷惑をかけない安全運転への近道といえるでしょう。