ケンタッキー、危険信号「高価格&値下げ連発」→利益7割減に

ファストフードチェーン「ケンタッキーフライドチキン(KFC)」。
その運営元である日本KFCホールディングス(HD)は13日、2024年4~6月期の連結決算を発表、営業利益が前年同期比73%減、純利益が33%減となった。
KFCは昨年2回にわたり値上げを行った一方、頻繁に値下げキャンペーンを実施。
現在その減益の理由について、「その戦略が失敗しているのではないか」という声があがっているのだ。
外食チェーン関係者は語る。
「売上高は前年同期比でほぼ落ちていませんが、今年に入って既存店客数が前年同月比減の月が続いており、2割ほど落ちている月もあるのは危険信号といえるでしょう」
「値上げで客離れが起きているなかで、値上げによる客単価の引き上げで売上高をなんとか維持している様子がうかがえます」
「営業利益が大幅に落ちているのは、レギュラーメニューに対して、利幅が少ない値下げキャンペーン商品の販売数が占める割合が高くなっていることが原因だと考えられます」
値下げキャンペーンを連発すると、消費者からは『レギュラーメニューが割高なのでは』と疑問を持たれてレギュラーメニューの買い控えが起き、値下げしないと買ってくれないという“値下げキャンペーン依存”の負のスパイラルに陥るリスクがあるという。
「KFCはすでに、この悪循環の入口に足を踏み入れてしまっているようにみえます」
米投資ファンドのカーライル・グループは5月、TOBをはじめ日本KFCHDの筆頭株主だった三菱商事などから株を買い取り、日本KFCを買収すると発表。
9月をめどに完全子会社化、日本KFCHDは上場廃止となる。
KFCは経営面では大きな転機を迎えている。
以上、Business Journalかrお届けしました。
編集者:いまトピ編集部