タコの入っていない「たこ焼き」も当たり前に・・・?グローバル化の影響
Amazonたこ焼きというと、小麦粉に卵やダシ汁で作った生地にブツ切りのタコを入れて焼いたもの、とのイメージを持っている人も少なくないだろう。だが、実際には家庭だけでなく、売られているたこ焼きも、実に色々。あるたこ焼き店店主によれば、
「使うダシ汁にしても、店によってまったく違います。基本的にカツオだし、昆布だし、鶏ガラだしがベースだとしても、リンゴ汁やパイナップル汁を混ぜたり、季節の野菜を入れてみたり、店ごとに独自色を出そうと工夫しています。
小麦粉にしても、薄力粉を使う店は多いですが、強力粉を使うところもあるし、中にはお米が原料の上新粉を使って、よりモチモチ感を出すところもある」
もっとも上新粉は、たこ焼きよりも、卵をたっぷり使ってタコを入れてつけ汁で食べる「明石焼き」で使う方が多いとか。
さて、材料原価となると、まずは小麦粉をキロ1000円前後と計算すると、もしそれで70〜100人分くらいとすれば、1人前10〜16円くらい。卵は1個として5〜10円前後。ソースやカツオブシ、マヨネーズ、それに特に大阪では定番の天かすなどを合わせても50〜60円くらい。油やだし汁なども1人前あたり10円以下となる。
最も高くかかるのがタコ。国産の生ダコならキロ3000〜5000円はするのだが、たこ焼き屋は、モロッコやモーリタニア産の冷凍蒸しダコをよく使う。円安の今でもキロ1500〜2000円くらいと安いだけでなく、コリッとした食感もたこ焼きに合うらしい。たこ焼き用に切ったカットダコを店に卸す専門業者もいる。1キロで50人前として、1人前30〜40円くらいか。
トータル120〜140円の材料原価のものを、小売価格500〜600円くらいで売るのだから、割合、利益率は高い。前出・たこ焼き店店主も、
「手軽に作れるだけでなく、そこそこ儲かる。具材も自由でバリエーション豊富でしょ。だから今、寿司、ラーメン、てんぷらなどに並ぶ日本食として、世界中にたこ焼きの店舗は増えつつあります」
中には、たこ焼きといっても、中の具はタコではなく、肉やウインナーを入れてみたり、餅や魚肉、キムチなどを入れてみたり、一体どこがたこ焼きなんだ、と首をひねりたくなるメニューもある。地元特産のスパイスを加えて、味も日本のものとは大分、変わってしまったものもあるらしい。
しかし、結局はそれが「国際化」ということなのだろう。
以上、アサ芸ビズから紹介しました。
編集者:いまトピ編集部