『VIVANT』続編報道
堺雅人の主演で昨年7月期に放送されたTBS系日曜劇場のドラマ『VIVANT』の続編企画が動き出したと報じられた。「3部作でシリーズ化」といった壮大な計画が伝えられているが、同ドラマは国内での大ヒットに反して「海外で大コケ」となっており、不安要素もささやかれているようだ。
「ベキ(役所広司)の生存説」「ラストの野崎(阿部寛)の意味深な笑み」「薫(二階堂ふみ)の正体」など未回収の伏線が多くあり、最終回の放送直後から続編を希望する声がネット上にあふれたが、どうやら実現に向けて制作チームが動き出したようだ。
発売中の「女性セブン」(小学館)が「堺雅人 名作『VIVANT』シリーズ化へ」などと題して報じており、記事によるとすでに複数のキャストに続編制作の連絡があり、2026年の放送に向けて来年夏にクランクインする予定だという。単なる続編ではなく、現段階では「3部作の構想がある」とされ、シリーズ化が計画されているようだ。
TBSは海外向けコンテンツを中心に手がける制作会社「THE SEVEN」に出資しており、300億円規模の制作費を用意した上に、昨年12月に緑山スタジオ内に総工費約20億円をかけた最新鋭のスタジオを完成させた。「THE SEVEN」制作の目玉コンテンツとして『VIVANT』の続編シリーズが作られるようだという。
文句なしの大ヒットドラマなのだから視聴者に続編が歓迎されるのは当然といえそうだが、業界内では意外にも「VIVANTは大赤字だった」「続編をやって大丈夫なのか」といった指摘がある。
通常のドラマは1話当たりの制作費が高くても3000万円~4000万円ほどだが、大規模な海外ロケを敢行した『VIVANT』は1話当たり1億円とされている。国内でのヒットだけで回収するのは難しく、海外展開として昨年12月からNetflixで世界配信された。
ところが、日本以外でNetflixのランキングに入ったのは台湾だけ。その台湾でもわずか1週で圏外に消え、海外では「ほぼ反響なし」という結果になっている。不振の理由については「日本のドラマとしてはスケールが大きくても、海外ドラマと比べると普通」「ストーリーや謎解きが海外の人に分かりづらい」といった点がネット上で挙げられているようだ。
ただ、先述した「THE SEVEN」は、制作協力した北村匠海主演のNetflixシリーズ『幽☆遊☆白書』を海外でもヒットさせた実績があり、同じく海外で評価されているNetflixシリーズ『今際の国のアリス』のシーズン3を手がけることも決まっている。
『VIVANT』を海外でもウケる作品に生まれ変わらせることができるかどうかは、同社がカギを握ることになりそうだと日刊サイゾーは報じている。
編集者:いまトピ編集部