2024/10/20 12:02

尾崎(55)「ババアの中の最高のババアでした(笑)」

びっくり

女子プロレスブーム最盛期の80年代を舞台に、ダンプ松本の半生を描いたNetflixのドラマ『極悪女王』が大ヒットしたことで、女子プロレスの人気が急騰している。

その中でも注目なのが、昭和の時代から現役としてリングに上がり、今も第一線で活躍しているジャガー横田と尾崎魔弓だ。

昨年、最高齢女子タッグ王者としてギネス世界記録認定された2人に、『極悪女王』の感想から現役を続ける理由、多様化するプロレス界の現実を聞いた。

――Netflixの配信ドラマ『極悪女王』が話題になっていますが、お二人の感想はいかがですか? ジャガーさんは物語の中でキーポイントになっています。

ジャガー「昭和の女子プロレスが、とてもリアルに表現できている作品だと思います。自分の役もよく描いてくれて、演じてくれた女優さんも、かなり努力したのではないかと感じました。出演者の方たちのプロレスシーンでは、経験のないところから練習し、難しいアクションを頑張ったなと感心しました」

尾崎「面白い作品でしたね。女優さんたちは、選手たちの顔つきや試合で見せるポーズなどの癖を、ちゃんと掴んでいましたね。このドラマをきっかけに、女子プロレスの人気がもっと広まればいいと思います」

――もともと、お二人がタッグを組んだきっかけは?

尾崎「昨年2月に開催した『ババアをなめるなよ!』の興行でジャガーさんの戦いぶりを見て、『この人と組みたい』と思ったんです。ババアの中の最高のババアでした(笑)。
あの興行では、45歳以上のレジェンド女子プロレスラーたちが出場して、トーナメント形式で戦ったのですが、ジャガーさんはダンプ松本さんと36年ぶりに対角でリングに上がって大盛り上がり。観客の皆さんからは、優勝した私よりもジャガーさんの戦いぶりが感動したとか、MVPはジャガーさんとか、印象に残ったという声が多かったんです。
改めて試合の録画を見たら、私も涙が出るほど感動して、絶対、この人と一緒に試合がしたいと、お声掛けしたんです」

ジャガー「声かけてもらって嬉しかったです」

――ということは、初めてタッグを組んだのですか?

ジャガー「はい。これまで、存在はお互いに知っていたけれど、絡むことがなかったので、話すこともあまりなかったんです」

――意外ですね。

尾崎「長くかかったけれど、出会うべくして出会いましたね」

――息の合った試合を展開されてますが、練習とか打ち合わせは念入りにしているのですか?

尾崎「何もなしに、あうんの呼吸でリングに上がってますね」

ジャガー「合う合わないは、キャリアじゃないです。お互い技の出しどきを知っているんです。今ではプライベートでもよく飲みに行ったりしてます」

――お二人ともお酒、強そうですよね。

尾崎「いや、私はそんなに強くないですよ。すぐ酔っぱらっちゃう」

ジャガー「何言ってんの、酔ってからが、長いじゃないの!」

尾崎「いや、ジャガーさんの方がよく飲みますよ。先生(ジャガーの夫・木下博勝医師)にも『もうそんなに飲むな、一気飲みしちゃダメだよ』と言われても飲んでる(笑)。でも、ご夫婦仲がいいんですよ」

ジャガー「いやいや、喧嘩ばかりしてます」

――楽しそうですね。

ジャガー「タッグを組んでから、距離が急速に縮まりました。気が合うんです。後輩だけど、話しやすいから一緒にいて楽しいです」

尾崎「私より8つ上の先輩なんですが、ついタメ口で話してしまうことも。メールでも、間違って『ジャガー今どこ?』なんて呼び捨てで送っちゃったり(笑)、焦ることが何回もあります」

ジャガー「ハハハ、私は気にしてないから」

尾崎「普段は、私が一番上で後輩たちを引っ張らなきゃいけない立場なんですけど、ジャガーさんは先輩なので、唯一、甘えられる存在で嬉しいです」

――お二人を見ていると、夫婦漫才のようです(笑)

尾崎「タッグを組むというのは、プロレスの中での結婚みたいなもんですからね」

ジャガー「どっちが妻でどっちが旦那だよ。どっちも男かぁ(大爆笑)」

――昨年、合わせて115歳の最高齢女子タッグ王者として世界ギネス記録に認定されましたが、きっかけはあったのでしょうか?

ジャガー「これはもう、尾崎のアイデアですよ。面白いこと考えつくなと主人とも感心したんです。ババア興行もそうだけど、発想がすごい。プロレス界では、私が天才で尾崎は秀才!」

尾崎「そんな、たいしたことではないんです。思いつきです。ジャガーさんとタッグ組むことになって、『あれ、こんなに年齢の高い女子プロレスラーでのタッグっていないんじゃないかな』って思って、調べてみたらいなかったので、じゃあギネスに挑戦してみようと申請したんです」

――世界記録に認定されたときのお気持ちは?

尾崎「リング上で認定状をいただいたときは、やっぱり感動しました」

ジャガー「今まで女子プロレスでキャリアを積んできたけど、何が残るのかと思ったとき、このギネス認定のおかげで長くやってよかったと誇りを持てました」

――ジャガーさんは1977年、尾崎さんは1986年にプロレス界にデビューしましたが、昭和、平成、令和とプロレスを続けてきて、今何を思いますか?

ジャガー「女子プロレスの人気は絶対に保ちたい。ブームというのはいずれ去ってしまうものですから、女子プロレスへの認知度をこのまま継続していかないと、これまでやってきた意味がない。そうしないと私たちの過去がなくなってしまうことになりますから」

尾崎「カッコいいこと言いますね。私も使わせてもらおう!」

ジャガー「使うたびに使用料取るぞ(笑)」

――昭和と現代のプロレスを比較すると、戦い方が多様化しているようにも感じます。今の若い後輩に向けて、思うこと、言うことはありますか?

ジャガー・尾崎「私たちからは、後輩に対して余計なことは言わないですね」

尾崎「私のところ(OZアカデミー女子プロレス)では、中間の世代の子たちが若い後輩を指導して、問題も解決してくれています。私まで話が来るとなると、最終段階になっちゃいますから」

ジャガー「今の若い世代のプロレスが、違うとは思わないようにしています。逆に、今の時代のプロレスに、私のプロレスが通用するか挑戦している気持ちです」

――リングに上がるときのモチベーションは、昔も今も同じ感覚ですか。

尾崎「変わらないかな。意識したことないし」

ジャガー「尾崎も私も大きなケガもないしね。ケガをしないのは宝だよ。今が一番元気かもしれない」

尾崎「ジャガーさんのリングでの眼力が半端ないですから。私でも睨まれたら怖いだろうなと思います(笑)。若い対戦相手は腰が引けちゃうんじゃないですか?」

ジャガー「睨んでるわけじゃないんです。無意識に『心して来いよ!』って感じで見ているんです。尾崎なんて、笑いながら目から悪を醸し出しているからね(笑)」

――最後に、いくつまで現役を続けたいですか?

ジャガー「ここまで2人ともやってこられたのは、やはり、昭和の厳しいプロレスを経験してきたこともあると思います。オーディションも大変だったし、練習も試合もキツかった。だけど、とてもいい経験でした。
今はプロレスをやってこられて幸せと思います。根本を忘れずに続けていき、いつか引くときは、ケガなく綺麗に引きたいですね」

尾崎「同じ気持ちです! 私にとってジャガーさんは目標です。8つ違うのって大きいですし、私がジャガーさんの年までできるかは分かりませんけど、頑張りたいです」

引用:週刊実話WEB

「ババアの中の最高のババアでした(笑)」ジャガー横田&尾崎魔弓“最高齢女子タッグ”結成秘話/サマリー|週刊実話WEB「ババアの中の最高のババアでした(笑)」ジャガー横田&尾崎魔弓“最高齢女子タッグ”結成秘話/サマリー|週刊実話WEB

編集者:いまトピ編集部