『あさイチ』離婚していた
Amazon芥川賞作家の金原ひとみ氏が9日放送の『あさイチ』(NHK)に出演。この日の番組は「老いの始まり」がテーマで、金原氏がVTR出演して自身の変化について語ったという。
2004年、20歳の若さで『蛇にピアス』(集英社)で芥川賞を受賞した金原氏。41歳になった現在、“老い”について「お酒が抜けにくくなったっていうのが顕著に表れている実感。夜眠くなるし、とにかく体力が全体的に落ちている」と笑い、受賞当時の20代の頃について「何にでもかみつく人だった。『私はこういう人と仲良くなれない』とか、かたくなに心を閉ざして、『みんなを寄せ付けたくない』みたいな気持ちが強かった」と振り返ったとのこと。
しかし、「30歳くらいから少しずつ他者を頼ったりとか、受け入れたりすることができるようになってきて、この10年でまたさらに『誰でもいいよ、仲良くできる』みたいな気持ちになってきた」と変化が。そんな金原氏の最新作『ナチュラルボーンチキン』(河出書房新社)は、「45歳にして何もない」女性が、ある出会いをきっかけに単調な生活を破り、再スタートを切るというストーリーだという。
40代になって「先細る」気持ちがあったという自身の思いも込めたそうで、「少しずつどうしても生活が定まってしまう。どんどん刺激がなくなるし、出会いもなくなる。自分で自分の可能性を見限っているところがあって。ただ人生の転換期でもあるなと…」という金原氏。
続けて「私、最近離婚したんですよ。そしたらすごい目の前がパーッと開けたみたいな。視界がすごいクリア! みたいな…。“4Kの世界”に来たような。『やるんだったら今しかない』っていう時期でもあるのかな、40代、50代って」とサラリと明かしたという。
また、「老い」について、改めて「成長なんじゃないかなと思いますね。生まれてから死ぬまで一直線を生きていると思えば…人々って生産性とか合理性とかそういうものにとらわれ過ぎているような気もして」と話し、「何も生み出さないで、ただぼんやりと生きて死んでいくのもいいじゃないかって思うし、自分がここ(現在)に行きついているということを、下降していくことではないと思う。とにかく前に進み続けていることだと思う。死ぬ以外のことはすべて成長の一部なんじゃないかな」と語っていたと「Sirabee」が報じている。
編集者:いまトピ編集部