2025/2/26 09:37

『チェーン店』実働18時間&結婚式不在の「前代未聞」【悲惨】

飲食店

人手不足に悩む飲食業界。不人気の理由に「給料が安い」「休みがとりにくい」などがあげられるが、さらに悲惨な思いをした男性がいる。

誰もが知っているチェーン店『X』でエリアマネージャーとして働いていた飯田真人さん(仮名・30代)だ。
「Xは大学時代からよく通っていた店でした。僕は食べ歩きが趣味だったので、お気に入りのXでメニュー開発の仕事がしたいと思って、27歳の時に転職したんです」

「希望部署に関係なく、最初は現場を経験する規則になっている」…そう会社に説明された飯田さんは、いきなり店長候補として繁華街にある店舗に配属された。

「実働8時間」「場合によっては1~2時間の残業あり」と聞いていたそうだが、実際はまるで違ったという。

「早出残業は当たり前で1日の実働は14時間~18時間でした。人がいないから、店舗唯一の社員である僕が出るしかないんです。パートさんはドタキャンが多かったし、アルバイトの無断欠勤や無断退職は日常茶飯事(苦笑)。シフトなんてあってないようなものでした。休日は月1か2回が当たり前で多くて週1。『2年頑張ったら本部勤務(実働時間半分、給料倍)にしてやる』と会社から言われたので、ひたすらそれを信じて頑張りました」
飯田さんは気力で踏ん張ったものの、やはり体力には限界があり3カ月に1回の割合で過労が原因でダウンした。

「身体が鉛のように重くて、布団から出られないような状態になるんです。でも『3日以上の連続欠勤はクビ』と言われていたので、3日目は点滴を打ちながら出勤しました。目まいがして駅のホームから落ちそうになったこともあるし、血尿が出たこともあります。医者に『このままじゃ死ぬよ?』と言われたこともありました」
それでも飯田さんには仕事を頑張らなければならない理由があった。

「僕には将来を誓った女性がいました。彼女も食いしん坊で、いつか僕が開発したメニューを食べることを夢見ていたんです。彼女の夢を叶えるためにも、僕はどんなにつらくてもくじけるわけにはいかなかったんです」

幸い、そんな飯田さんの勤務態度は評価され、入社して1年10カ月目に本部勤務の内示が出された。

それをきっかけに恋人との結婚も決まり、「おめでたづくし」へと人生が好転しかかったが、そうは問屋が卸さなかった。

「ちょうどその頃、複数の新店舗のオープン作業に駆り出されていた僕はかつてないほど多忙を極めていました。信じられないと思われるかもしれませんが、結婚式の当日まで出勤させられたんです。そのせいで挙式には間に合わず、3時間を予定していた披露宴には1時間しか出席できませんでした」
「新郎不在」という前代未聞の挙式は新婦が自分で結婚指輪をはめ、1人で誓いの言葉を述べるという異例のものだったらしい。

「妻の意地だったようですが、その話を聞いて心がえぐりとられるようでした」

披露宴が終わった後もすぐに職場に戻らねばならなかったため、予定されていたハネムーンもキャンセル。その後、なぜか本部異動への話も立ち消えになったという。

そのため、前途多難のスタートを切った飯田さんの結婚生活は、案の定長くは続かなかった。

「家には寝に帰るだけで夫婦の時間もない。妻としては『蔑ろにされている』と感じても不思議はなかった。半年もたたないうちに家を出て行きました」
去り際に妻が残した「いつか、アナタの開発したメニューがお店に並んだら連絡してね」という言葉を支えに飯田さんはその後も仕事にまい進したが、結局本部への異動は叶わぬまま、2年半後に退職したという、と週刊実話WEBが報じた。

飲食店チェーン店長が明かす外食産業の暗黒…「実働18時間」「結婚式当日も勤務」/サマリー|週刊実話WEB飲食店チェーン店長が明かす外食産業の暗黒…「実働18時間」「結婚式当日も勤務」/サマリー|週刊実話WEB

編集者:いまトピ編集部