全国で相次ぐ「桜の倒木による事故」

今年の花見シーズンは、訪日外国人観光客の増加で大いに盛り上がっているといい、今後、桜前線は北上してゴールデンウイーク前後まで楽しめるが、行楽気分に水を差す心配な問題もあるようだ。
全国各地で桜(ソメイヨシノ)の木が高齢化、これを枯死させる特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害も多発しているといい、昨年4月、京都・清水寺へ至る産寧坂の桜の古木が倒れ、歩行者の60代男性が怪我をして病院に搬送される事故も。
近年、桜の倒木による事故は全国で相次いでいるようで、全国紙記者は
「三重県四日市市の桜の名所・海蔵川沿いで毎年開催される『海蔵川桜まつり』が桜の高齢化で中止された。川沿いの桜並木は1950年代に植えられ70年以上経つ。専門家に約250本の木の状態を調べてもらったところ、一部に倒木の危険性があることが判明したんです」
と語る。
『相模原市民桜まつり』を毎年実施している神奈川県相模原市でも、倒木の恐れがあるとして街路樹の桜31本をこの3月に伐採。
問題は桜の高齢化だけではないといい、クビアカツヤカミキリの被害も気掛かりだという。
「昨年は関東、中部、関西など13都府県でクビアカツヤカミキリが確認され、被害は過去最多を更新しました。クビアカツヤカミキリは繁殖力が強く天敵がいないため、周辺地域へのさらなる拡散が懸念されていますよ」(害虫駆除業者)
クビアカツヤカミキリは主に中国や朝鮮半島に生息。日本には十数年前に輸入木材や梱包材に紛れて侵入したとみられているが、
「寄生が確認された木は拡散や地域定着を防ぐため、伐採が推奨されています。しかし、桜を切るという心理的な抵抗もあって、地域の合意形成が困難なのです」(農林水産省関係者)
とのこと。
農薬も有効だが、被害が大きければ効果は限定的。
「ブラックライトで卵を浮かび上がらせて駆除したり、振動で産卵行動を抑制するという手法も検討されていますが、決め手に欠けます」(昆虫ライター)
日本の心、桜を守らなければならないと「週刊実話WEB」が報じている。
編集者:いまトピ編集部