『上野動物園』異変

和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで飼育されている4頭のジャイアントパンダが、6月末に中国に返還される。飼育されているのは良浜(らうひん)、良浜の子供の結浜(ゆいひん)と彩浜(さいひん)、楓浜(ふうひん)。この全てを返還するという。日本と中国で結んでいる、ジャイアントパンダ保護共同プロジェクトの契約が8月で切れることによる措置だ。良浜が高齢のため、8月になる前の涼しい時期に輸送することになった。
パンダは中国から日本へ貸与されたもので、日本で生まれた子であっても、所有権は中国にある。和歌山の4頭が返還されると、日本にいるパンダは上野動物園の暁暁(シャオシャオ=写真左)と蕾蕾(レイレイ=写真右)の2頭だけとなる。その2頭も来年2月で返還することが決まっている。そうなれば、日本でパンダを見ることはできなくなる。これまでに上野の香香(シャンシャン)が、新型コロナウイルスの影響で返還が延期された例はあるが、シャオシャオとレイレイは難しそうだ。
パンダファンは返還延期を期待しているものの、諦めムードで、
「上野動物園のパンダは、ランランとカンカンがいた東園のパンダ舎から、2020年に西園にあるパンダのもりに移っています。このパンダのもりのすぐ上にはかつて、モノレールが走っていました。モノレールは2019年に、老朽化を理由に運行をやめましたが、臆病なパンダを刺激しないためだと言われています。ところが2027年3月に、復活することが決まった。ということは、パンダを予定通り来年2月に返還し、その後、代わりは来ないものと考えられます」(社会部記者)
日本にパンダがいない状況を避けようと、日中友好議員連盟の森山裕会長は中国で中国人民対外友好協会の楊万明会長と会談し、新たなパンダの貸与を要請した。
政治の道具にされることが多い、ジャイアントパンダ。このまま日本から消えてしまうことも十分に考えられる状況なのであるとアサ芸プラスは報じている。
編集者:いまトピ編集部