2025/6/9 14:42

『サザエさん』声優「非常に厳しく、業界内で『恐い』あるいは『厳しい』と評されることも」

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国民的長寿アニメ『サザエさん』(フジテレビ系)の公式ブログが6月1日に更新され、イクラ役などを担当した声優・桂玲子さんの降板が明らかになったが、それに伴い、唯一のオリジナルキャストとなったサザエ役の加藤みどりさんについて、業界関係者は「本物のプロフェッショナル」と評しているという。

『サザエさん』は、制作会社関係者によると、ベテラン勢が多いだけに、「現場全体に漂う緊張感が並大抵のものではない」ようで、声優ライターの勅使河原みなみは

「長年続いている作品のアフレコ現場には、“暗黙の了解”のようなスタジオ内での決まり事が存在し、それを意識すると、我々スタッフもどうしても身構えてしまいます。05年にメインキャラクターの声優が一新される前の『ドラえもん』(テレビ朝日系)の現場も、非常に緊張感がありました。『クレヨンしんちゃん』(同)や『名探偵コナン』(日本テレビ系)といった国民的アニメの現場にも、同様の空気感が漂っています。若手声優がその中に入ると、80代前後のベテラン勢が築いてきた独特の雰囲気に飲まれてしまうことは少なくない。1998年5月当時、30代で2代目カツオ役を射止めた冨永み〜なさんも、当初はとても大変だったのではないかと想像します」

と語る。

唯一のオリジナルキャストとなった加藤さんは、もともと女優を志し、アルバイト的な軽い気持ちでオーディションを受けたというが、「特に礼儀作法やプロとしての意識に対しては非常に厳しく、声優という職業に対する姿勢や、現場での礼儀に関しては、どこまでも妥協を許さない。業界内でも、『恐い』あるいは『厳しい』と評されることがある」そう。

「ただし、理不尽に怒ったりすることはなく、厳しさの根底にはきちんとした理由がある。確かな実力を持つ方だからこそ、時に厳しい立ち回りをしても、周囲から受け入れられるのだと思います。ドラえもんの声で知られる故・大山のぶ代さんや、『ドラゴンボール』シリーズ(フジテレビ系)の孫悟空を演じ続けている野沢雅子さんのように、まさに“唯一無二”の存在といえるでしょう。この世代の声優は、演技に対してそれぞれ明確な理念を持ち、現場でゼロから積み重ねてきたものの集大成を、今なお表現し続けています。加藤さんは85歳になった今でも、声質や滑舌がまったく衰えていません。まさに本物のプロフェッショナルです」

主演として長年作品を支えてきた加藤さん。今後も変わらぬ声でお茶の間を楽しませていってほしいところだと「サイゾーウーマン」が報じている。

『サザエさん』 “唯一のオリジナル声優”加藤みどり、業界関係者が「本物のプロ」と評すワケ(2025/06/09 08:00)|サイゾーウーマン『サザエさん』 “唯一のオリジナル声優”加藤みどり、業界関係者が「本物のプロ」と評すワケ(2025/06/09 08:00)|サイゾーウーマン

編集者:いまトピ編集部