2025/7/14 13:55

日本野球機構(NPB)とセ・パ12球団、ついに決定「正式承認」へ

野球

日本野球機構(NPB)とセ・パ12球団は、来季から2軍公式戦を「1リーグ3地区制」に再編する方針を決定し、既に実行委員会で協議を終えているといい、7月14日のオーナー会議での正式承認を待つのみだとのこと。

1955年から続いたイースタン・ウエスタン制は終わりを迎え、地域密着と移動効率化を重視した新体制が導入されることになるという。

新たな地区分けは、東地区に楽天、オイシックス、ロッテ、ヤクルト、日本ハム。中地区に西武、巨人、DeNA、くふうハヤテ、中日で、西地区にはオリックス、阪神、広島、ソフトバンクが属する構成に。編成の狙いは、選手の体力的負担と遠征経費の軽減にあるといい、特に静岡を本拠とするくふうハヤテはこれまでウエスタン・リーグ所属で、九州方面への長距離遠征が常態化していたが、中地区に移ることで負担軽減が期待されるようだ。

一方、新潟に拠点を置くオイシックスは、東地区にとどまりつつも、北海道移転が計画されている日本ハムとの対戦が増える見込みで、遠征の負担は今後も課題となる模様。

NPBと選手会の協議では、地区を越えての交流戦形式を取り入れることで、試合数は維持される見通しだといい、バス移動が基本の2軍において、高速道路アクセスを活用できる新構成は、浮いた時間や費用を施設整備や選手育成に充てられるという利点が指摘されているという。

この制度改革にパ・リーグの井上智治理事長は、

「経費削減が主目的ではない。将来的なファームの拡張を見据えた施策だ」

と説明しており、新規参入や拠点移転が前提の、柔軟な制度設計を意識している様子。

実際、ヤクルトは2027年に埼玉県戸田市から茨城県守谷市へ、ロッテは2030年までに埼玉県さいたま市から千葉県君津市へ。日本ハムは2030年頃を目処に、千葉県鎌ヶ谷市から北海道内への2軍本拠移転を計画中だが、日本ハムが北海道へ移ればオイシックスの遠征負担はさらに増大し、地区構成の再考を迫られる可能性もあるという。

野球解説者の高木豊氏は自身のYouTubeで「基本的には賛成」とした上で、

「遠隔地にある球団が地区構造に浮いてしまわないよう、運営側の継続的なフォローが重要」
 
とりわけ新規参入のくふうハヤテとオイシックスが制度上の不利を受けないよう、長期的な視野での調整が求められると強調していると「アサ芸プラス」が報じている。

プロ野球2軍「1リーグ3地区制」再編でなぜか「5・5・4」のいびつな構成と「チーム拡張」計画 | アサ芸プラスプロ野球2軍「1リーグ3地区制」再編でなぜか「5・5・4」のいびつな構成と「チーム拡張」計画 | アサ芸プラス

編集者:いまトピ編集部