『ドラマ』じわじわと人気を呼んでいる「演技力の高さ」

7月25日深夜に第4話が放送された風間俊介主演ドラマ「40までにしたい10のこと」(テレビ東京系)がじわじわと人気を呼んでいるようだ。
40歳の誕生日を3か月後に控えた10年以上恋人がいない十条雀(風間)は、40歳になるまでにしたいことをリストアップしたPC画面を、アラサー部下の田中慶司(庄司浩平)に見られてしまう。「タコパ(たこ焼きパーティー)をする」「パフェを食べる」「誕生日を恋人と過ごす」など、些細だけれど思わず「わかるわかる」と言いたくなるような願望が10個並んでいるのだが、「それ、オレとやりましょう」とこともなげにいう慶司に戸惑いながらもリードされ、やりたかったことがどんどん実現されていく雀を見ながら、「雀がうらやましい」と感じている視聴者は多いのではないだろうか。
仕事はできるが性格的に控えめで、気持ちの根本には「自分なんて…」という自己肯定感の低さが居座っている日本人は大勢いるように思う。自己肯定感の低さは、日本人の国民性と言い換えても差しさわりがないかもしれない。
そんな日本人代表のようなキャラクターを演じている風間の演技力の高さは言うまでもない。性別を問わず共感してしまうし、慶司から「タコパやりましょう」「パフェ食べましょう」とリードされるたびに、自分のことながら「うわぁ…」と小さく驚きながら、目がハートになってしまう雀を見ながら、本当に風間はこういう些細な感情の変化を表現することが上手だと感心してしまう。
マミタ氏による同名の原作マンガを読んでみると、雀役は風間より似合う役者がいそうな気もする。しかし、目がハートになってしまう演技をここまでナチュラルかつ視聴者にわかりやすく伝えられるのは、風間しかいないだろう。雀役が風間でなければ、おそらくこんなに切なくてキュンキュンするドラマにはなっていなかったのではないかと思う。
目がハートになるのではなく、なってしまう雀を、この夏はしっかりと見守りたい。とアサジョは報じた。
編集者:いまトピ編集部