アニメ映画「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」(永岡智佳監督)の公開記念舞台あいさつが13日、東京都内で行われ、ゲスト声優を務めた俳優大泉洋(51)らが登場。前日に公開され、初日の興行収入が9.6億円、観客動員数は63万人を突破と発表。昨年シリーズ最高の興収を記録した「黒鉄の魚影(サブマリン)」(興収138.8億円)対比で112%のロケットスタートを切った。
小さな名探偵・江戸川コナンが難事件を解決する人気アニメの劇場版第27弾。剣道大会のために北海道・函館を訪れていたコナンたちがお宝争奪戦に巻き込まれる。大泉はコナンたちとともに事件を追う北海道警捜査一課の刑事・川添善久を演じた。
今作は公開前の試写会が一切行われず、人気キャラクターである怪盗キッドの秘密が明かされるような宣伝もあり、ファンの期待が高まり初日の興収を押し上げたとみられる。3月1日から発売された前売り券の累計枚数はコナン史上最速で20万枚を突破するなど盛り上がりを見せていた。
舞台あいさつにはコナン役の声優高山みなみらも登壇。壇上で初日の興収が発表され、高山が「9億!! 昨日は金曜日じゃない」と驚くと、大泉は「平日から何やってるんですかね。働きなさいって」と毒づいて笑わせた。
重要キャラクターを熱演した大泉に高山が「大泉さんのおかげ」と感謝するも、大泉は「あまり感じませんね」と苦笑い。それでも「普段、実写映画に出ている役者にしてみれば、興行期間中1、2カ月で何とか10億円は目指したいというのが目標。それをコナン君は1日で」と感心していた。
大泉は、サプライズで原作の青山剛昌さんが描いた川添善久のイラスト色紙をプレゼントされ「やったー!! マジか!! めっちゃうれしい!!」と大喜び。「先生、善久のスピンオフも書いてください」と青山さんにおねだりしていた。
◆近年の映画「名探偵コナン」◆
公開年 タイトル 興行収入
2015年 業火の向日葵 44.8億円
2016年 純黒の悪夢(ナイトメア) 63.3億円
2017年 から紅の恋歌(ラブレター)68.9億円
2018年 ゼロの執行人 91.8億円
2019年 紺青の拳(フィスト) 93.7億円
2021年 緋色の弾丸 76.5億円
2022年 ハロウィンの花嫁 97.8億円
2023年 黒鉄の魚影(サブマリン) 138.8億円
2024年 100万ドルの五稜星 9.6億円
*20年はコロナ禍のため新作の公開はなし。24年は公開初日の数字
◆劇中に登場する函館の名所◆
【五稜郭】
星形城郭で国の特別史跡。1864年に完成した国内初の西洋式城郭。戊辰戦争最後の戦いである箱館戦争の舞台となった。
【五稜郭タワー】
高さ107mメートルで、90メートルの展望2階からは五稜郭の星形全体が見られるほか、函館山や津軽海峡など360度の眺望が可能。
【金森赤レンガ倉庫】
1887年に函館で最初の営業倉庫として開業。倉庫の外観は改装され、ショッピングや食事ができる複合施設になっている。
【函館山】
標高334メートルで函館の市街地が一望できる。独特な地形が織りなす絶景は、ミシュランガイドブックに三つ星として掲載された「極上の眺望」。夜は〝100万ドルの夜景〟が楽しめる。