多くの祖父母にとって、孫は無条件に可愛い存在です。しかし、愛するがあまり、困った行動を取ってしまう祖父母もいるようで……。今回は私の友人A子から聞いた、孫に好かれようと必死な姑になぜか怒られてしまった話を紹介します。

孫が大好きな姑

A子の姑は、孫が一言でも「欲しい!」「食べたい!」と言ったものは、なんでも買い与えたくなる様子。A子はそんな姑の思いをありがたいと思う反面、なんでもかんでも買い与えるやり方をあまり好ましく思っていませんでした。しかし、気の強い姑に嫁であるA子はなかなか自分の意見を言えずにいました。A子の夫は仕事で不在のことが多く、我関せず状態……。

A子宅を訪れてプレゼント攻撃!

姑は同じ町内に住んでいるためA子宅にもよく来るのですが、そのたびに孫へのプレゼントを持参してくれます。ただ、あまりにも来る頻度が高いので、A子は困っていました。

困るのは食べ物で、A子の4歳の息子が一言「いちごが好き」と言ったことを常に覚えており、いちごのシーズンになると2〜3日に1回いちごを届けてくれるのです。ほかの旬のフルーツやお菓子、菓子パンも同様で、孫の気を引くために好きなものであればどんどん購入して持ってきてくれます。A子はお礼を伝えるものの、申し訳ない気持ちがあることと、息子が飽きてしまうことを考慮して「もう十分ですから」とやんわりお断りしていたのですが、姑にはなかなか伝わりませんでした。

教育がなってないだと!?

もちろんA子の息子は最初は大喜びなのですが、なんせ4歳なので、あまりに頻繁だとすぐに飽きてしまい「もうこれ嫌い!」となってしまいます。その言葉を聞くたびに姑は、孫には直接言わないものの、A子には「人がせっかく持ってきてあげたのに……! あんな言い方するなんてあなたの教育がなってないんじゃない?」と言ってくるのです。

しかし、A子が持ってきてほしいと頼んだことは一度もありません。「もう十分ですから」と伝えたのにも関わらず、姑の悪気の無い執拗な贈り物攻撃に困っていたところなのに、「嫁の教育が悪い」と怒られてしまったA子。
ついに我慢の限界がきたA子は「申し訳ないので、金輪際持ってきていただかなくて結構です!」とはっきりと伝えることにしました。

罪滅ぼしのシュークリーム

初めてA子が自分に反抗してきたので、驚いた様子の姑。小さな声で「わかったわよ」と言い残し、とぼとぼと帰っていきました。

しかし、次の日もA子宅にやって来た姑。A子がしぶしぶ玄関のドアを開けると、「昨日はごめんなさい。これはA子さんに」と言いながら、A子が好きなシュークリームを手渡し、孫の顔を見ることもなくさっさと帰ろうとしました。姑なりの罪滅ぼしのつもりだったのかもしれません。

それに気づいたA子は、「私も言い過ぎてしまってすみません。シュークリーム一緒に食べましょう」そう言って2人でシュークリームを食べたそうです。姑のプレゼント攻撃は、今回のきっかけにより、少し収まったそうですよ。

見た目

私の姑もたくさんモノをプレゼントしてくれる人なのですが、こちらが何度「いらない」と言っても渡してきて困ってしまいます。イヤゲモノなんて言葉もあり、悪気の無い贈り物にどう対応していいか、嫁としては困ってしまう場面もありますよね。A子さんのように適度な嫁姑関係を築きたいものですね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:ichika.K