ドルナ・スポーツのスポーティング・ディレクターであるカルロス・エスペレータは、MotoGPがリバティ・メディア傘下となっても、全戦でMoto2クラスとMoto3クラスのレースが開催されると保証した。

 4月1日にF1のオーナー企業であるリバティ・メディアがMotoGPとそれを運営するドルナ・スポーツを42億ユーロ(約6860億円)で買収すると発表して以来、MotoGPの将来について様々な憶測が飛び交っている。

 MotoGPが今後数年間でどのような方向に進むのか、その方向性がF1をどの程度模倣したものになるのか、具体的になるのはまだまだこれからだ。

 現状、F1とMotoGPで大きく異なる点といえば、直下のカテゴリーの扱いだ。Moto2とMoto3はそれぞれが世界選手権とみなされ、MotoGPの週末には必ず開催されるが、F2とF3はスケジュールが異なる。

 F2とF3のパドックもF1とは別で、F1とは別に管理されている。

 motorsport.comのスペイン語版MotoGPポッドキャスト『Por Orejas』に出演したエスペレータによると、Moto2とMoto3のイベントにおける立ち位置は変わらないという。それはMoto2クラスやMoto3クラスのライダーたちが「週末に重要な関連性を持っている」からだ。

 F2やF3のように、Moto2やMoto3のレースをMotoGPのイベントから外すことはありうるのかとの質問に対し、エスペレータは次のように答えた。

「現実には、多くの噂が流れているが、それがどこから来ているモノなのかはわからない。Moto2とMoto3のチームは、今のところ世界選手権のすべてのイベントに参加できることに満足している」

「日曜日にあれだけのレベルのレースが行なわれるイベントを作り上げるうえで、Moto2やMoto3のライダーが週末のレースと重要な関連性を持っているということがよく分かる」

「ファンもMoto2やMoto3のライダーをよく知っているし、他のモータースポーツでは、このようなレースやサポート選手権はないと思う。ペドロ・アコスタの存在はブーム化し、みんなが彼にサインを求めていた」

「彼らはチャンピオンシップの本質的な部分なのだ」

 リバティ・メディアはすでに、MotoGPの競技面を何か変更する計画はないと語っている。

 そして今週初め、二輪モータースポーツの国際統括を行なう国際モーターサイクリズム連盟(FIM)は、リバティ・メディアによる買収を支持すると発表している。

 少なくとも近い将来、MotoGPが劇的な変化を遂げ、ファンを失望させる心配はしなくてもよさそうだ。