MotoGP第3戦アメリカズGPがサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開幕。初日のプラクティスでトップタイムを記録したのは、プラマックのホルヘ・マルティンだった。

 アルゼンチンGPが中止となり、今季南北アメリカ大陸での唯一のレースとなったアメリカズGP。サーキット周辺は天候に恵まれ、午後にかけて気温は27度まで上昇。路面温度46度のコンディションでMotoGPクラスのプラクティスが開始された。

 FP1ではマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)が前戦ポルトガルGPに引き続き好調でトップタイム(2分3秒294)をマーク。午後のプラクティスが始まると、ライダー達はまだ全力のアタックという雰囲気ではないものの、FP1のトップタイムに序盤から大きく近づいていった。

 そして序盤10分ほどでマルティンが2分3秒036と、FP1のトップタイムを上回った。ビニャーレスもFP1における自己ベストを早々に更新し、マルティンに続く2番手タイムを出した。

 そういったアタックは序盤で一段落。中盤はレースを睨んだロングランなどそれぞれのプログラムへと移った。

 ただその中でもビニャーレスとマルティンは積極的な走りを続けた。ビニャーレスはセッション折り返しとなる頃に2分2秒983で暫定トップタイムを記録し、さらにマルティンが2分2秒888でそれを更新していった。

 セッションラスト15分は再び各車がタイムアタックを行ない、タイムシートの並びは目まぐるしく入れ替わった。そして、ここで0.5秒近くもサーキットレコードを更新する2分1秒397を叩き出したマルティンが、暫定トップに立った。

 さらにレコードを更新してくるライダーが現れるかが注目される中、快走を見せたのはビニャーレス。彼はセクター3まで最速タイムを更新するペースだったが、セクター4でわずかに及ばず、0.076秒差の2番手に留まった。

 他のライダーもアタックを繰り広げる中、ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ)が転倒。一部のライダーは黄旗の影響を受けることになった。

 プラクティス最後のアタックでは、COTAで7勝を誇るマルク・マルケス(グレシーニ)も意地を見せてペースアップ。2分1秒806を記録し、3番手に食い込んだ。

 マルケス以外ラストアタックでタイムを大きく縮めるライダーは現れず、レコードタイムを更新したマルティンがプラクティストップとなった。2番手がビニャーレス、3番手がマルケスとなった。

 4番手から10番手までは、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)、ペドロ・アコスタ(GASGAS)、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)、フランコ・モルビデリ(プラマック)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)、そしてVR46のファビオ・ディ・ジャンアントニオとマルコ・ベッツェッキという並びで、ここまでが予選Q2への直接進出を決めたライダーだ。

 日本メーカー勢はアメリカズGPでも苦しい戦いとなっており、ホンダとヤマハのライダー全員が予選Q1スタートになった。なおLCRホンダの中上貴晶はトップから2.5秒差の22番手だった。