4月13日、岡山国際サーキットでスーパーGT開幕戦の公式練習が行なわれた。トップタイムをマークしたのは36号車au TOM'S GR Supraで、タイムは1分17秒923だった。

 フォーミュラE東京E-Prix、F1日本GPという2週連続での世界選手権レースが終わり、国内最高峰のスーパーGTもついに開幕を迎えた。3月の公式テストは真冬のような寒さで天候も悪かったが、今週末の岡山は週末を通して晴れ予報で、搬入日から春の陽気に包まれた。

 気温20℃、路面温度26℃というコンディションで9時30分に公式練習がスタートすると、直後にGT300クラスの87号車METALIVE S Lamborghini GT3が白煙を上げてバックストレートでストップ。いきなり赤旗掲示となった。その後もGT300クラス車両がトラブルによってストップする場面が散見された。

 GT500クラスに目を向けると、序盤は今季からシビック・タイプR-GTを投入するホンダ勢が積極的に周回したが、前年チャンピオンの36号車au TOM'Sがコースインすると坪井翔が1分18秒082でトップに。すぐさま1分17秒923までタイムを上げた。

 その36号車au TOM'Sのタイムに追随するマシンは現れず、2番手の8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTでも36号車から0.535秒遅れであった。セッション後半はショートランを続けるチームとロングランに移るチームに分かれた。特にトヨタ陣営は19号車WedsSport ADVAN GR Supraとトラブルのあった38号車KeePer CERUMO GR Supraを除いた4台がロングランを敢行し、決勝に向けてのシミュレーションを行なった。

 10時55分からは専有走行がスタート。まずはGT300クラスの専有となった。本来はここでニュータイヤを履いて予選シミュレーションを行なうのが常だが、ベストタイムを更新した車両はほとんどなし。今季からは300kmレースでのタイヤ持ち込みセット数が1セット減らされて4セットとなっているが、その影響でニュータイヤを温存したチームも多いのではないかと見受けられる。

 GT300のトップタイムは1分26秒119をマークした61号車SUBARU BRZ R&D SPORT。2番手には同じダンロップタイヤを履く96号車K-tunes RC F GT3が続き、3番手は88号車JLOC Lamborghini GT3となった。

 GT500も数台のマシンが自己ベストタイムを更新したものの、36号車au TOM'Sに近付くようなタイムを出す車両はなかった。これでトップタイムは36号車に。公式テストの好調ぶりから非常に下馬評の高いディフェンディングチャンピオンが好調な滑り出しを見せた。

 2番手に続いたのは8号車ARTA。100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTが3番手に続いた。日産Zの最上位は12号車MARELLI IMPUL Zの4番手だった。

 同日午後には予選が実施されるが、その方式は従来のノックアウト方式ではなく、Q1、Q2のタイム合算方式。新方式での最初の予選でどのチームがポールポジションを獲得するかも注目だ。