俳優の大泉洋(51)が24日、都内で行われた映画『ディア・ファミリー』家族決起会見に参加した。物語の内容にちなんで、壁を乗り越えたエピソードについて、大泉は歌手として初出場した昨年の紅白歌合戦のエピソードを紹介した。

 大泉は「司会に比べたら、パッと歌って帰ってくりゃいい、今年の紅白は暇だなと思ってたんです。福山(雅治)さんから『緊張するから、待っている間(本番の様子を)見ちゃいけない』と言われたんです」と助言もあり、余裕を持って臨んだそう。

 「ところが、台本に有吉(弘行)さんから『我々の司会、ここまでどうですか』って質問が入っていたので、仕方ないから、見た。そしたら福山さんの言う通り、緊張していって。歌う直前、ガクガクになっちゃった。そしたら、時間が押してその質問カットになっちゃったんです。ただ緊張するために見ただけになった」と落胆。

 「死ぬほど緊張のなか、歌って…あれは乗り込ました。歌えなくなるのでは…これが紅白か。でもOKです、と言われた瞬間に、腰抜けて、立てない…と思ったけど場転換あるから『はけてください!』って。ひとつも映画と関係ない話になって、すいません」と一通り笑いを起こすと、謝罪しながらまとめていた。

 このほか菅野美穂(46)、福本莉子(23)、川栄李奈(29)、新井美羽(17)、月川翔監督が登壇。川栄は「大泉さんが『俺は、紅白で歌うのが夢なんだ』と突然語られてたのが印象的だった。その後に本当に紅白で歌ってらっしゃった」といい、「歌手として出場されていたので、言霊って大事。強い気持ちを持つことで、夢が近づくんだって」と目を輝かせると、大泉は「そうですか。そんなこと言ったかな?」ととぼけていた。

 今作は、2019年に「文藝春秋」の連載「後列のひと」で取り上げられた、ビニール樹脂製品の町工場の経営者・筒井宣政(東海メディカルプロダクツ前社長)が生み出した、世界で16万人もの命を救ったIABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルの誕生秘話を映画化。大泉は娘のために奔走する主人公・坪井宣政を演じている。