Panu Wongcha-um

[メソト(タイ) 12日 ロイター] - ミャンマー国軍と戦闘を続けている武装勢力は11日、タイとの国境貿易の要衝であるミャンマー東部カレン州ミャワディを制圧したと発表した。国境では、タイ側に逃げようと避難民らが殺到しているもようだ。

アナリストは、軍事政権は国境貿易から得られる重要な収益を失う一方、今回の攻撃の中心となった少数民族武装勢力「カレン民族同盟(KNU)」のような反政府勢力が一段と勢いづくことになるとみる。

タイのパーンプリー外相は、状況を把握するため、モエイ川を挟んでミャワディの対岸に位置するタイ北西部メソトを12日に訪問する。

国軍報道官はミャンマーメディアに対し、一部の兵士が投降したのは家族を同伴していたためと説明。兵士の部隊への帰還についてタイと協議中という。ロイターは電話でコメントを求めたが応答しなかった。

バンコクのタマサート大学で東南アジア研究の准教授を務めるDulyapak Preecharush氏は、ミャンマー国軍はミャワディを奪還するために、空軍の支援を受けて反撃に出る可能性があると指摘。「向こう数日間、戦闘が激化することもあり得る」とロイターに語った。