女優の伊藤沙莉(30)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「虎に翼」(月〜土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)の新キャストが21日、番組公式SNSなどで発表され、平田満(70)鷲尾真知子(74)高橋克実(63)のベテラン俳優3人の出演が決定した。高橋は2012年度前期「梅ちゃん先生」以来12年ぶり3回目の朝ドラ出演。出身地である新潟県三条市の弁護士役を演じることになり「ビックリしました」と驚きを明かした。

 向田邦子賞に輝いたNHKよるドラ「恋せぬふたり」などの吉田恵里香氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算110作目。日本初の女性弁護士・判事・裁判所所長となった三淵嘉子氏をモデルに、法曹の世界に飛び込む日本初の女性・猪爪寅子(ともこ)の人生を描く。吉田氏は初の朝ドラ脚本。伊藤は17年度前期「ひよっこ」以来2回目の朝ドラ出演、初主演となる。

 平田が演じるのは、初代最高裁判所長官・星朋彦(ほし・ともひこ)役。裁判官・星航一(岡田将生)の父。寅子に自身の著作の改稿作業を手伝ってもらうことになり、交流を深める。穂高重親(小林薫)とも親しく、老いてなお高い理想を語らう仲。

 朝ドラ出演は20年前期「エール」以来4年ぶり5回目。「朝ドラはいろんな時代のいろんな人物がお茶の間に登場するので、懐かしさと親近感があり、いつも楽しく見ています。今回は熱量とテンションの高い伊藤沙莉さんの、しかも裁判官のお話なので、期待も高まるばかりです。最高裁長官という、これまで演じた中で最も偉い人をやるのは荷が重いですが、ご覧になる方が気持ちよく1日を始められるよう、リラックスして臨みます」とコメントした。

 鷲尾が演じるのは、大庭梅子(平岩紙)の姑・大庭常(おおば・つね)役。梅子の長男・徹太も自ら育てあげ、梅子には育児をさせなかった。

 朝ドラ出演は21年度後期「カムカムエヴリバディ」以来4回目。「今の時代にもリンクしていて面白い!と思いながら拝見していた作品に出演できること、大変うれしいです。台本を読ませていただき、常さんが登場する昭和24年は私の生まれた年でもあったので、ご縁を感じました。物心ついた時に周りの大人たちに抱いていた感情、特に祖母への想いを、この役を頂いて、あらためて思い出しました。あの時代に生き抜いていた女性たちの強さ、常さんと同じくらいの年齢の女性の匂いを表現できればいいなと思っております」と意気込んでいる。

 高橋が演じるのは、新潟県三条市の弁護士・杉田太郎(すぎた・たろう)役。同じく弁護士の弟とともに、地域の事件を多く担当。裁判所の職員とも懇意にしており、幅広い人脈を持つ。東京からやってきた寅子にも愛想よく振る舞うが…。

 久々の朝ドラ出演に「まさかまさかの舞台が、私の生まれ故郷の新潟県三条市!しかも三条の弁護士役だなんて、ビックリしました。特に、今回楽しみにしているのが三条のことばなんです。三条弁には『らて』というかわいい語尾があって『〜です』を『〜らて』と言うんですよ。例えば『そうです』は『そうらて』になって『カフェラテです』は『カフェラテらて』に…。この『らて』が、寅子の『はて?』に続いて流行ってほしいと期待しています!」と地元愛が炸裂した。