ディズニー公式動画配信サービス「ディズニープラス」にて、4月19日より配信が開始された韓国ドラマ「捜査班長 1958」(全10話/毎週金曜・土曜に1話ずつ配信)の記者会見が4月18日に韓国・ソウルで開催され、メインキャストのイ・ジェフン、イ・ドンフィ、チェ・ウソン、ユン・ヒョンスとキム・ソンフン監督が登壇した。

■俳優陣が多様なポーズでフォトセッション

本作は、韓国で最高視聴率70パーセントを超えたドラマ「捜査班長」の前日譚を描く作品で、田舎出身の若手刑事が、個性溢れる同僚3人とチームを組み、権力の腐敗を暴くために奮闘するクライム・サスペンス。

会見は、フォトセッション、ハイライト映像の公開、記者たちとの質疑応答の順で進行。フォトセッションに登場した主人公パク・ヨンハン役のジェフンは、ドラマのオープニングソングに乗って登場。銃を構えるポーズをしたり、バラエティ豊富なハートポーズをしたりとリラックスした様子で、撮影に応じた。

ヨンハンのバディーで“警察署の狂犬”と呼ばれるキム・サンスン役のドンフィは、BGMのバラード曲に合わせたのか、しっとりムードの撮影に。ヨンハン率いるチームの一員で怪力キャラのチョ・ギョンファン役のウソンは、ガッツポーズや力こぶを見せるポーズで強さをアピールした。

頭脳派の末っ子刑事ソ・ホジョン役のヒョンスは、MCのリクエストに答え、何かを推理しているようなポーズ。ジェフンとドンフィのツーショット撮影では、レトロなポーズを要求された2人が仲良くコッパッチム(小顔ポーズ)。フォーショット撮影では、4人でひとつのハートを作る組体操的ポーズまで飛び出し、ドラマさながらのチームワークを見せつけた。


■オリジナル作品へのリスペクトを明かす

トークパートでは、ソンフン監督が「主人公のヨンハンが捜査班長になる前の、1958年から62年の間の話を描いています。当時の空気を感じられると思いますし、何よりここにいる俳優たちが皆さんを楽しませてくれるでしょう」と期待を煽った。

ジェフンは、「『捜査班長』に登場する4人がどのように集まったのか、どうやって犯人を捕まえるのか、僕自身が気になって、作品に参加することを決めました」とオファーを受けた理由を説明。

また、「ヨンハンは(オリジナル作品では)経験の多い立派な刑事。でも、初めから有能な人物ではなかったのではないか、と考えました」と話し、「無謀で周りが心配するような刑事がどのように成長していくのかを上手く演じたいと思いましたし、ヨンハンの“犯人を捕まえたい”という情熱とエネルギッシュな姿を表現したいと思いました。ヨンハンを応援する気持ちで観ていただきたいです」と続けた。

オリジナル作品でヨンハンを演じたベテラン俳優のチェ・ブラムが、今作でも1話に登場して往年のファンを喜ばせたが、そのことについてジェフンは「普段は、台本読みにも準備万端で臨むため緊張はしない方なのですが、今回は初めての台本読みで(チェ・ブラム)先輩にお会いし、きちんと台本読みが出来たのか思い出せないほど緊張しました。2話までリーディングを終えた時、(チェ・ブラム)先輩が『ヨンハンは、悪い奴らを懲らしめて、弱い人を守る人。心に”怒り“が溢れている人物として演じてほしい』とおっしゃったんです。チェ・ブラム先輩の外見を似せるのは難しくとも、先輩の演じたヨンハンの心と精神は受け継ごうという気持ちで一生懸命演じました」と振り返った。

続くドンフィも、「俳優になってから『捜査班長』をより深く知るようになりました。サンスンを演じるため素材集めをする中で、『捜査班長』を見て、本当にかっこいいと思いました。今見ても先輩方の演技は洗練されていますし、犯人逮捕への情熱と熱い思いが画面からも感じられたので、僕もそのスピリットを継承して、撮影していこうと思いました」と、オリジナル作品出演俳優たちへの尊敬の念を示した。

■イ・ドンフィ、イ・ジェフンとのバディーに「相性は100パーセントに近かった」

オリジナル作品同様、今作でもヨンハンとサンスンのバディーっぷりは健在。加えて、今作には、ヨンハンのロマンス模様が描かれている。「ヒロイン、ヘジュ役のソ・ウンスとイ・ドンフィ、どちらとベストカップル賞を取りたいか」という質問が出ると、ジェフンは困惑。すると、ドンフィが「僕が美しき敗北者になって、(ソ・ウンスさんに)ベストカップル賞を譲りたいと思います。僕たちはカップルではないですし、もしかしたらサンスンにも何か(ロマンス)ストーリーがあるかもしれないじゃないですか。皆さん、期待して下さい」と助け舟。

するとジェフンも「それでは、心置きなくソ・ウンスさんを選びます」と乗っかり「ヨンハンのプライベートまでドラマの中で見せられれば、より内容が深くなり、幸せではないかと思いました。ヨンハンとヘジュのロマンスも大きな見どころですので楽しみにしていただきたいです」と加えた。

そう言いつつも、バディーの相性についてドンフィは「相性は100パーセントに近かったと思う」と断言。また「イ・ジェフンさんがいなかったら、僕たちは集まらなかったと思います。ヨンハンの後ろを僕たち3人が歩くシーンが多いのですが、イ・ジェフンさんの背中を見て、とても頼りがいを感じましたし、イ・ジェフンさんのおかげで僕たちがひとつになりました。僕たちが事件を解決する過程に集中できるよう、立派にリーダー役を務めてくれました」と信頼を寄せた。

ドンフィとジェフンのやりとりを受けてMCは、ドンフィ以外の3人に「あなたにとってイ・ドンフィとは?」と質問。すると、ジェフンは「愛です」と即答し指ハート。「ドンフィがいたおかげでリラックスできましたし、頼りになりました」と付け加えた。ヒョンスは「僕のロールモデルは昔からイ・ドンフィさんなので、今回共演できて光栄でした。“リトルドンフィ”と呼ばれることが僕の目標です」と愛情をアピール。

するとドンフィは照れを隠すように「もういい加減にしてほしいですよ。ドキュメンタリー撮影の時、チェ・ブラム先輩の前でもそういうのでとっさに“ここはカットしてくれ”と言いました」と言って笑った。この流れからロールモデルを尋ねられたウソンは「僕はドラマのオーディションを初めて受けたとき、自由演技でイ・ジェフンさんの『建築学概論』をやりました。(ロールモデルは)もちろん、イ・ジェフンさんです」とニコリ。するとジェフンも、うれしそうな表情を浮かべていた。

■チェ・ウソンが出演への心境を「気が乗らなかった」と言い間違い

今回が生まれて初めての記者会見というウソンは、キャスティングされたときの心境を「うれしくて我を忘れました(韓国語で『オルトルトラダ』)」と言おうとして、「気が乗りませんでした(韓国語で『トルトラダ』)」と言い間違えるハプニング。焦って平謝りするウソンに、ドンフィはいたずらっぽく「そんなに”気が乗らないなら“、今からでも家に帰って(笑)」と言って会場の雰囲気を和ませた。

ウソンは、「ギョンファンがどんな人物なのか検索したところ、とてもガタイが良かったので、食事量を増やして、25キロほど増量しました。本当にきちんとやり遂げたかったので、(オリジナル作品でチョ・ギョンファンを演じた)チョ・ギョンファン先輩の姿を細かいところまで真似できるように研究しました」と熱弁。役に対する真摯な姿勢をアピールし、名誉挽回を図った。

またヒョンスは、「今作のオーディションを受けることになった時、家族が喜んでくれました。特に祖父は、『オーディション上手くいったみたい』と話したら、ハグをしてくれました。親孝行者になった気分でした」と胸を張った。

■ソンフン監督「4人の俳優が素晴らしい演技を見せてくれました」

前年に「2023 SBS演技大賞」で大賞を受賞したジェフンには、早くも今作での受賞を期待する声が。それに対してジェフンは「僕が望むのは大賞ではなくて、チームワーク賞です」と解答。すると隣にいたドンフィは「僕は大賞がほしいです。とはいえ、大賞は資格がないので、何でもいいので個人賞がほしいです。期待しています」と本音を話して笑いを誘った。

最後はソンフン監督が「10話の中に多彩なエピソードを盛り込もうと努めました。その時代の空気感を皆さんに紹介するための工夫もしました。厳しい環境の中で4人の俳優が素晴らしい演技を見せてくれました。編集をしながら、最初の観客として楽しく観ましたし、作品の出来に満足しています。皆さんにとってもいいプレゼントになることを願っています」とコメント。

ジェフンも「今この時代にもこんな捜査チームがあったらいいのに、と思いながらご覧いただきたいです。冷たい時代に、人情を感じるヒューマンドラマとして皆さんの記憶に残ってくれたらうれしいです」と語り、1時間の会見を締めくくった。