オークス切符をゲットした上位2頭
オークス切符をゲットした上位2頭

フローラステークス2024

[GⅡフローラステークス(オークストライアル)=2024年4月21日(日曜)3歳牝、東京競馬場・芝2000メートル]

【渡辺薫&柏木集保 私たちはこう見た】
 渡辺 今回の勝ち時計1分59秒0は過去10年で3番目。レースレベルは決して低くないのだが…今回の争点は本番でどこまで通用するかだよな。

 柏木 ただ、いいほうに考えればアドマイヤベルは勝ちっぷりが良かったですからね。半姉のアドマイヤリードはマイル戦線がメインでしたがこの馬は父がスワーヴリチャードで距離も持ちそうな感じです。前半59秒台の流れに乗り切ったのも高く評価できるのでは。

 渡辺 馬格も立派で使い減りがしないタイプだから、食い込む可能性はなきにしもあらずだな。2着のラヴァンダは内を突いて開幕週コースの利をモノにしたな。ただ、オークスではどうか…といったところだろう。

 柏木 上位陣は比較的とんとん拍子で進んできた馬が多い中、ここまで5戦使ってきたキャリアは生きましたね。3〜5着は現状オークスには賞金的に出走ができない可能性も高いですが…4着のクリスマスパレードは行きたがったのと外枠を意識し過ぎた分ですかね。流れも酷だったかなという気がします。

 渡辺 もう少し粘りが欲しかったように距離が多少長かったのかもしれん。で、3着カニキュルはフラワーCから進境を見せたし、今後につながる結果にはなった。

 柏木 上がり最速を出していましたが、まだまだこれからの馬。秋華賞を見据えた時には楽しみですよ。それで、1番人気7着のバロネッサは…。

 渡辺 スタート後、外から接触されて馬もカッカしていたな。それでも3着から0秒4差というのは唯一評価できるが…。

 柏木 気合をつけて中団まで上がったと思ったら下がったり…とチグハグな競馬ですし、結局スタートがすべてだったと思います。内枠はこの馬にとっては正解ではなかったのでしょう。本来の力はこんなものではないはずです。

 渡辺 結局、ステレンボッシュやレガレイラなどの有力どころは二四には不安がない馬ばかり。これらと比較した時に完成度をどこまで上げられるか…そこがカギになりそうだな。

 柏木 レース内容的には悲観すべきものではないですからね。オークスまでの約1か月、どれだけ濃密な上積みをできるか、楽しみです。

著者:東スポ競馬編集部