イタリアのスポーツブランド「アバルト」は、ブランド創立75周年を記念して、まもなく世界初公開予定の新型「アバルト600e」のインテリア画像を公開しました。どんなクルマなのでしょうか。

240馬力を発生する電動ホットハッチ

 ステランティスのイタリアブランド、ABARTH(アバルト)は2024年3月31日、アバルト創立75周年を記念して、まもなく実車が世界初公開される予定の新型「アバルト600e スコーピオニッシマ」のインテリアの画像を公開しました。

 アバルトは1949年3月31日にイタリア・トリノでカルロ・アバルト氏が設立した「アバルト&C」社が起源となっており、今年で創立75周年を迎えます。
 
 今回、ブランド創立75周年を記念して、これまで公開されていなかった“アバルト史上最強モデル”、新型「アバルト600e」のインテリア写真が公開されました。

 新型アバルト600eとはどんなクルマなのでしょうか。

 新型アバルト600eは、アバルトと「ステランティス・モータースポーツ」が新たにコラボレーションして開発する新型スポーツモデルです。

 今回インテリアの写真が初公開されたのは、アバルト600eのローンチ・エディションとなる「600eスコーピオニッシマ」です。
 
 このモデルは全世界で1949台限定のモデルで、ボディカラーは専用のヒプノティックパープルとなっています。またリアのエアロスポイラーはパフォーマンスを最大限に発揮するように設計。さらに大きな接地面積で、大きいブレーキディスクにも対応するように設計された20インチのタイヤ&ホイールを装備しています。

 インテリアの写真を見ると、専用のレーシングシート、レザーとアルカンターラで仕立て上げられたスポーツステアリングホイール、そしてインパネには10インチ ラジオナビゲーションも見て取れます。

 このインフォテイメントシステムは、サウンドジェネレーターによってアバルトサウンドのオン/オフを切り替える専用セクション、そしてパフォーマンスを表示する機能も付いているといいます。

 新型アバルト600eの詳細は、2024年6月に明らかになる予定です。

初公開された新型「アバルト600e スコーピオニッシマ」のインテリア

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 新型アバルト600eのベースとなるモデルは、2023年7月に世界初公開された新型電気自動車(EV)、フィアット「600e」です。

 フィアット新型600eは、「500e」に続くフィアットの新世代EVで、全長は4171mm×全幅1781mm×全高1523mmと、500eよりもひと回り大きいBセグメントに位置します。

 フィアット500eの4人乗りに対して、フィアット新型600eは5人乗りとなっています。しかも荷室容量も360リッターというスペースを誇ります。

 搭載するリチウムイオンバッテリーの容量は54kWhで、WLTPモードの一充電航続可能距離は400km以上、アーバンサイクルでは600km以上となります。また100kWの急速充電に対応し、20%から80%までの充電は30分以下となっています。

 モーター出力は115kW(約156馬力)で、0−100km/h加速は9.0秒というパフォーマンスを誇ります。ドライブモードはエコ/ノーマル/スポーツの3つが用意され、ドライバーが任意で選択できます。

 アバルト600eは、フィアット600eをベースとして、アバルトおよびステランティス・モータースポーツの両方のエンジニア、専門家、テスターからなる共同チームによって、それぞれの技術要素が分析、洗練、調整されています。

 プラットフォームは新たに「Perfo-eCMP」という名前に変更され、あらゆる種類のコンディションで優れたレーシングダイナミクスを発揮するための専用セットアップを備えた高性能パワートレインとサスペンションを開発中です。

 その結果、アバルト新型600eは240馬力という、アバルト史上最強のパワーを実現するといいます。ベースのフィアット600eに対してプラス84馬力とされているのが特徴です。