<東建ホームメイトカップ 事前情報◇26日◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重県)◇7069ヤード・パー71>

名門・東北福祉大のゴルフ部出身で26歳の野呂涼。昨年は賞金ランキング76位でシードに惜しくも届かなかったがQTでは自己最高の4位で前半戦の出場権を獲得した。再びシード獲得に向けて今シーズンを戦う野呂だが、キャディバッグをのぞいてみるとなにやら見慣れないクラブばかり。詳しく話を聞いてみた。


そのクラブの正体は『マスダゴルフ』だ。”ジャンボ”こと尾崎将司が使用していたパター、「WOSS(ウォズ)」をはじめ、全盛期のジャンボを支えたクラブデザイナー増田雄二氏が立ち上げたプライベートブランドだ。マスダゴルフといえば、かつて原英莉花がウェッジを使用していたことでも有名だが、オール・マスダゴルフとなると野呂ただ一人。

ジュニア時代に教わっていたという師匠がマスダゴルフを使っていたため「たまたまくれて、アイアンを打ったら良くて、グリップも良くて、使い始めた」とそこからの縁でマスダゴルフから提供を受けている。

ドライバーは『FBLドライバー』。フェアウェイウッドは現在発売されていないが『V-460 フェアウェイウッド』。どれもシャフトはマスダゴルフ製。特に5番ウッドがお気に入りで、「色々なクラブをテストするもこれに戻ってしまう」というほど変えられない1本だ。

そんなマスダ一筋の野呂のクラブはこだわり満載。バッグを見て一番目につくのがアイアンだ。いまどき珍しい日本刀のような出で立ちのマッスルバックはまさに”男前”。ただ「見た目は難しそうだけど、全然使いやすい」と見かけによらず、やさしさも兼ね備えているようで、「マッスルを使ってみたいっていう人も全然使える」とアマチュアにもおすすめできる一品だとか。そしてこのアイアンのこだわりはノーメッキにしているところ。「打感の良さと、かっこよさ」を求めてノーメッキに黒染めをしている。メッキをしない分、より”やわらかさ”を感じられるようにした。さらにクラブの”存在感”というところでもオーラを放っている。

続いて、ウェッジ。マスダのウェッジといえば、『M425』のグースネックが特徴的だが、野呂のウェッジは完全オリジナル。一見すると形は”普通”のウェッジのように見える。「ウェッジは開いて使うことが多い」とグースは少なく、ほとんどストレートに見える。そしてソールも大きく削られていて、開いてもリーディングエッジが浮きにくいようになっている野呂仕様だ。「毎回、(雄二氏に)削ってもらい、付きっきりで横で見ている」とこだわりが詰まった一品。

最後にパターも見せてくれた。新製品である『STUDIO-5 PUTTER』だ。やや大きめのブレードで「オートマチックに動かせる形状なので」とこちらはオリジナルのまま使用している。ただ、長さは31.5インチとかなり短め。「身長が低いんで」と小柄な野呂にとってベストな長さだそうだ。(文・齊藤啓介)

【野呂涼 クラブセッティング】
1W:FBLドライバー(MAGMAX FSP D-65 X)
3W、5W:V-460 フェアウェイウッド(MAGMAX FSP F-70 X)
3U:HBI ユーティリティ(プロジェクトX ハザーダス スモークブラック 6.5)
4I〜PW:ファストマッスルアイアン(プロジェクトX 6.5)
52、58°:プロトタイプ(DG S200)
PT:STUDIO-5 PUTTER


<ゴルフ情報ALBA Net>