(21日、プロ野球 広島東洋カープ6―2阪神タイガース)

 「(昨年)MVPの素晴らしい投手から打てて良かった」。三回に中越えの3点本塁打。広島・末包昇大は、ヒーローインタビューで喜びを語った。

 阪神先発の村上頌樹は東洋大時代の2学年後輩。この日がプロ入り後初対決だった。

 高校時代に春の甲子園で優勝投手になり、大学でも1年から活躍した右腕に対し、自身は大きな活躍はできなかった。

 社会人を経てプロ入りし、「入り方は違えど、2人ともプロに入れた。そして、ようやく対戦できた」。1打席目は二塁打を放った。

 188センチ、110キロ台の体格で、2年目の昨季は11本塁打。長距離打者が少ないチームにとって期待の中軸候補だ。ところが、今年は春季キャンプ直前に左ひざを痛めて出遅れた。

 「大外からまくる」と、めざした開幕1軍には間に合わなかったが、今月8日に1軍へ。これで2試合連続3ランと、持ち味の長打力を発揮している。

 「ケガをして不安もあったけれど、焦らないようにとまわりが抑えてくれた」。後輩との今後の対戦に向けては、「次にきりきり舞いさせられないように頑張ります」。(上山浩也)