◆ＪＥＲＡセ・リーグ　広島６―２阪神（２１日・マツダスタジアム）

　末包が２試合連続３ランで、広島を今季最長タイの４連勝に導いた。東洋大の２年後輩で、寮で同部屋だった村上とのプロ初対決。２回に二塁打を放つと、３回１死一、三塁で今季２号をバックスリーンに放り込んだ。

　ただ、優しき男は後輩への敬愛を言葉にした。「アイツは去年のＭＶＰ。いい投手から打てたことは自信になるけど、アイツがすごいことに変わりはないです」。大学ではレギュラーではなかった。「（村上ら）後輩がプロに入ったことで、ボクもプロを目指せたんです。感謝しています」

　大阪ガスを経て入団３年目。キャンプ前に左膝を痛めたこともあって、食事制限し、体重は約５キロ減の１０８キロに。それでも、昨季１１本塁打のパワーはチーム随一。試合前、新井監督に「きょうも打ちます」と予告した通りの一発で、指揮官は「本当に打ちましたね」と目を細めた。首位・阪神に０・５ゲーム差。２２日も勝てば今季初の首位だ。（井之川　昇平）