<広島6−2阪神>◇21日◇マツダスタジアム

広島末包昇大外野手(27)が2号3ランを含む2長打3打点で、東洋大で2学年下の阪神村上攻略に貢献した。

2点リードの3回1死一、三塁。浮いたフォークを捉えた打球は中堅方向に伸び、バックスクリーンに吸い込まれた。「いい投手だなと思いますし、そういう投手から打てたのは自分にとっても自信になる」。2戦連発でリードを5点に広げ、流れを完全に引き寄せた。

天敵を打ち崩した。昨季から6戦2勝4敗、今季は3試合で1勝2敗ながら、防御率0・39に抑え込まれていた。だが、東洋大4年時に寮で同部屋だった末包は対戦を切望していた。同じ部屋で過ごした6年前は期待の2年生投手とレギュラー外の4年生。昨季も1軍に定着したばかりの末包に対し、村上はMVP受賞投手。「ずっとあいつがすごいのは変わらない」。プロ入りから3年越しでの対戦だった。

初対戦の2回は左翼への二塁打、5回は四球を選んだ。1軍に復帰した8日以降、全9試合に先発して打率4割、2本塁打、長打率6割6分7厘。その間チームも7勝2敗と打線を引っ張る。チームは4連勝で首位阪神に0・5差。22日も勝って今季初の5連勝なら、一気に首位浮上だ。【前原淳】

▽広島野間(先制打含む2安打2打点に)「2本目に関してはいいスイングができた。他の打席もそこまで悪い感じではなかったので、今後につながれば」

▽広島島内(4点差に縮まった8回1死一、二塁で登板して火消し。リーグトップの22試合登板)「変に間が空くよりも、どんどん投げて行った方が自分の中でも感覚を忘れない」